トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

チョウに魅かれて鉢合わせ

2018-08-28 | 小父のお隣さん
 「どの部分から着手しようか…」と林床を眺めていた折、アカボシゴマダラが幹にいるではないか。動きはせわしないものの飛び立つ気配はないようだ。
 樹が樹だし時期が時期だからいそいそと愛想を崩して近寄ってはならない。樹液を出している樹であるし、大概オオスズメバチもいる時が多いのである。

 刈り払いの場所であるし、とりあえず安全確認のために幹回りを調べたらいたのである。採餌中に近づいて襲われる事は無いけれど攻撃的になる時期でもあるから用心するにこした事は無い。精悍な体つきのオオスズメバチを眺めていて思ったのは「生きている時は大きく見えるのに命尽きると小さく見える」謎が浮かぶ。
 自分なりに結論を出せば「呼吸している時は体節が膨らんでいるものの呼吸が止まれば縮むためであろう」と言う事にした。真実でなくとも人に教える事でもないから納得さえしていればよいのだ。

 さて危険要素がある作業区域であったが作業は滞りなく終了した。幹に蜂は飛来していても至近にいけば注視しつつの作業で済む。中止の必要はないのである。

                      


アカボシゴマダラの蛹

2018-08-28 | 小父のお隣さん
 アカボシゴマダラの蛹にようやく出会えた。水見回りの度に幼虫のいた若木を仔細に見ていたけれど発見できなかったのである。
 それをいとも簡単に「ここにある!」と言ったのは愛好家のSさんで、さすが目が慣れていると言わねばならない。小生にとって初見ではないものの「白い蛹」という観念から抜け出れなくて白いイメージで探していたのである。近い色合いで言うと蛾の「オオミズアオ」の色に似た感じがした。
                       
 実際は「ウグイス餅」様の薄く白っぽい緑色系で、葉裏にあるとはいえ「白」とイメージしていたら見つけにくいはずであった。太陽光が当たると銀白色に見えるので目立つけれど陰にあれば葉に似たようにしか見えない。

 同じ密生したひこばえの中の幼虫が頭部をもたげた姿で一匹いたのを見つけた。幼虫はここ数年観察出来ているものの全て葉面に密着して動かぬ状態ばかりで、動いていないとはいえ姿勢の変わった姿は初めて見た。刺激したとも思えず、現在まで撮影するために葉に触れても動じる事も無い幼虫だったから少々、ひでき驚き、いいえ、ひどくおどろき!…。

皮を剥かれて赤裸 

2018-08-28 | 感じるままの回り道
 駐車場内の草地にマムシが転がっていた。既に頭部は潰れているのは明白だったし背骨の途中も折れている。当然の事ながら致命傷を負い放置されたのである。
 分からないのは加害した生物は何かと言う点で、捕食するために仕留めたなら損傷が激しくてもよさそうで、頭部の損傷は潰された状態を残していて嘴に由る損傷では無い。猪の蹄に由る事も想定されるが、食べない対象と遊ぶ器量は無いであろう。

 一番可能性が高いのは、人目に触れやすい場所だと言う事もあり二本足の生物が怪しいと思えるのだ。「危険生物!」として頭を踏み潰した…そんな顛末を思ってみる。
 撮影して刈り払い作業に入り戻ってきたところで会友のYさんが「乾したよ」と言ってきた。指さすところを見ると倉庫代わりのトイレの庇に赤裸で差し込んである。

 「食べるのか?」と尋ねるとニヤッとして頷いた。小生、大昔にはシマヘビもマムシも食べたし、生臭い「マムシ酒」も口にした事はあるが、この頃は食べる気もしないし捕獲する気にもならない。
 マムシやヤマカガシのような毒蛇であっても蛇族全体が減少していると思える今日この頃では、人間がトップの天敵で「侵略的特定危険生物」自身に他ならないだろう。
 「しかし何だなあ…」と思うのは、マムシを見ていると「大島紬」を思い出してしまう事で、織物には縁も無いけれど腫物にはちっと鼠蹊部に縁があった。

 体長50㎝     頭部の損傷  ➡   珍味に変身中