トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

足を抜きながら葦抜き

2019-07-08 | 水辺環境の保全
 上の池の沈泥路を接続しオーバーフロー部も自分なりに「改良」と思い補修しながら「葦が増えてしまった・・・」と思わざるを得なかった水域内の葦抜きを行う。今までは主であるM氏の勢力下だったけれど連休前から姿を見せない。ご高齢だから「さもありなん…」と入れ替わった心算。

 この時のためにオーバーオールのゴム長は用意してある。早速箱から出して使える事態が到着したのだった。水位はオーバーフロー部の嵩上げもしたから20㎝は上昇し股間まで水没するかと覚悟していたけれど太腿の中ほどまでだった。
 そうだとすると水位を上げなかった頃の水位は膝下だったと言う事になる。それでも土嚢を外され水位を下げられていた訳だから訳が分からない。

 「愚痴を言うまい、こぼすまい。これがお爺の生きる道」と思ってもつい愚痴ってしまうごもっともな日常ではある。いいえ、こもごもな日常である。
 はてさて、葦抜きはスコップ片手に葦の生えている泥中に差し込み根元を押し上げる。根茎が多少浮いたところで引き抜き泥を洗い落として水面に集積するのを繰り返しつつ、頃合いを見てスコップの肩を引っ掛けて岸まで移動させ陸揚げ。これを何回か繰り返して葦抜き終了。

 葦草は3割ほど残さねばならなかった。全草抜き取りの心算で入ったけれどクロコノマチョウの幼虫と蛹が多数あって密度の高かった範囲を残したのだ。トンボの羽化台にも産卵茎にもなるからさっぱり綺麗にする心算は毛頭なかったけれど、それは若い葦だけにする予定だったのだ。
 ところが食べられ蛹化し始めている葦は熟年が多く、予定より多く残してしまった。一草残らず抜きとったのはカンガレイで、これを残して秋まで成長させると根塊が肥大し根張りも強固になって抜きとるのに苦労する。繁殖力も強力だから残さなかったが、まだ水面下に茎葉はあるはずで、カンガレイも葦も秋にもう一度除草に入らなければならないだろう。

 まあ、M氏に同じく身体が動くうちは、この水域内から「足抜け」するのは泥中から「葦抜き」するより難しい・・・なんちゃっててなもんや三度笠。今日も曇天、曇天の辟易…。

          抜き取り前    ➡     抜き取り終了