トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

越冬前から飼育する

2019-10-14 | 何よりの楽しみ
 3年飼育の個体もあったのに小生の肝が据わらない性格の故、数多あるピンキリ情報の中から「荒木田土を入れると微生物の発生が促進され二枚貝の環境を良くする」なんて事と「二枚貝は酸素要求度が高い」に注目してしまった結果、飼育池に荒木田土を入れウオータークリーナーでの循環濾過酸素供給を廃し浄化槽用の曝気ポンプでエアレーション式に変更したのが今期の産卵期前だった。
 それで稚魚を得る事が出来なかった環境改善に大きく弾みがつくと期待したのだったが、弾みがついたのは産卵用母貝の大量死というとんでもない事態を発生させたのだ。自分では「環境改善をなした」との認識だったので荒木田土を投入した結果の濁りも不審に思ったものの「種水で澄むだろう」と泥水池から種水を運び、あらぬことか「泥水地の泥土なら水を澄ます微生物の種土になる」とばかり更に泥土を加えてしまったのだ。あとから分析すれば「しまった!」の連発で、誠に締まらない行動であった事よ・・・。
 さらに拙かったのがウオータークリーナーを廃し水流を失くしたことで、これが貝の採餌に影響はしたはずである。エアーレーションでも上下の循環はなされるが部分的でウオータークリーナーほどの撹拌性は無い。

 それでも今期は3匹の稚魚を得られ、すでに親魚の群れに合流させる事が適った。暗黒の中の光明とでも言えるであろう。二枚貝の連続大量死の原因は「濁りによるのだ」と確信した時には既に時遅くドブ貝1個体を残すだけになってしまった。このドブ貝の入手年はマーキングが消えて不明なので令和1年からの飼育個体としてのカウントでいく。濁りの発生元は同居させていたドジョウに違いないのだがドジョウに罪はない。
 その「濁り」の解消は盛夏に池の泥洗いで解消させ、さらにウオータークリーナーをも復活させ曝気と循環濾過の環境にした。結果的に水が澄み過ぎているきらいはあるものの、水底でのドジョウの様子も一目瞭然で、濁りがあった時より楽しみは増えた。しかしながら潜れる泥土が無くなったドジョウにはストレスの高じる環境になっただろう。

 来季の産卵に備えドブ貝1個では心もとないので新たにマツカサガイを10枚購入したのだが注文も納品書も「10枚」なのに送られてきた個数は写真の14枚だった。何か販売者の心意気と言うか好意を感じないわけにはいかない。こういう気遣いが出来る業者もいるのだと改めて思った次第だ。
 購入する事自体は産卵期直前でも可能なのだが、「越冬前から飼育することで池の環境に馴染んでくれるだろう」という思惑があるからで、さっそく池に投入した。一夜明けての水底では潜った個体も移動しただけの個体もあるが、今のところ大丈夫そうだ。しっかり給餌しながら来季に備えよう。

台風一過の後始末

2019-10-14 | 今日は真面目に
 水害被害の大きかった19号だった。直撃コースに近かった当地の被害は憂慮してたほどでなくてほっとしたのだった。それにつけても報道の周知表現に「違うだろう!」と突っ込みたくなるアナウンスが普通だったのは苦々しい限りだった。「最大限の警戒をしてください・・・」とはなんのこったい。警戒を要するのは公であって、下々には「備えをしてください」と具体性を持った周知をすべきではないのかと思うのだった。
 現場でのリポートも表現や用語の不適切さが耳についてしまうリポーターが多くなった。本を読まなくなったり経験値が狭い事に由るのだろうと聞き流すしかないけれど、もう何ともならない広がりになってしまった。

 さて当地の雨量は390mmに達したけれど観測値をチェックしながら気が付いたのは「総雨量は多かったものの時間雨量は普通の30~40mm」という事実で、これが結果的に当地に水害をもたらさなかったのだろう。
 雨量は近年にない量だったから台風一過の翌朝、日本晴れの中を水見回りに出た。水辺の決壊と水源地の破壊断水が憂慮される事柄だ。

    断水は想定通りで止む無し。越流も起こらないはずは無いのも想定通りではあったものの「大きな被害」には至らずほっとする。しかしながら嵩上げしてきた二つ池や棚田部の堤や畔の上端部を威野志士様は風雨に紛れて狼藉の限りを尽くした個所は越流していた。どういう訳かフイールド広しと言えど「最新の手を入れたところ最優先」で破壊に来る。まあ畜生なのに「新しもん好き」なのであろう。ホント「こんちくしょう!」なのであった。

 水源地の取水構造も被害を受け断水に至ったから点検復旧を急ぐ必要があり、荒れ狂った後なので車は断念し徒歩でひと尾根向こうの水源地に向かう。案の定、林道2カ所に風倒木が出て車は通れない状態だ。チェーンソー1台あれば1時間ほどで処理できる量だけれど、帰路見回りに来ていたかの環境破壊NPOのスタッフ、「県に連絡して除去をお願いしたいけれど、先日の倒木発生で予算が無いといわれそう・・・」との弁。少々あきれた小生は思わず「スタッフにもサポーター団体にも処理できる能力も資材もあるでしょ!。何から何まで行政頼みだなんて!」とついつい小生らしからぬ行政の肩を持ってしまい大いに反省した。これだから嫌われる・・・。

 水源地の谷止め工を施した部分は増水したおかげで砂礫が堆積し段差工の緩斜面を形成してくれた。しかし一部は底抜けが発生し流出した部分もあって、そこには玉石を落とし込みとりあえずの手当てをする。放置するとこの部分から流出拡大し構造破壊が派生するのだ。河床流出が拡大すれば集水桝より河床は低下、取水不能となり我が水辺は終焉の時となる。県当局も水利権者の部農会も取水堰復旧は考えが無く、老朽化した0.3馬力で取水環境を維持するしかない。
 さて取水地取水路を復旧させたものの送水管に入った砂泥はポンプで圧送排除するしかない。一応連休明けに予定する。