トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

蜂満総社建立8「巣材、詰め物の準備」

2020-08-24 | 何よりの楽しみ
 虫に提供する空間は屋根裏中央分割で2、二重天井・床で2、中央仕切りで4、それに側面のハチの巣壁で合計10区画ある。すべて別々にしても同一材を入れてもかまわないけれど、そこは己の美的感覚が出る。集積場所や集草場所のように「一材てんこ盛り」とはいかない。ましてや「蜂満総社建立」なのだ。神聖にして厳かな佇まいが欲しい。

 稲藁やもみ殻はあるけれど放火されるのが懸念され使えない。葦束は遊水地まで刈り取りに行けば入手できる。松ぼっくりはテーダ松で済まして樹皮は間伐材から採収しネザサの稈も至近で調達する。葦とネザサの稈より細い穴が欲しかったがムギワラは入手不可能だ。そこで気が付いた。季節も終わりで安売りの「天津すだれ」が使えそうだ。数百円でなんとかなるだろう。
 越冬室には小枝を入れようかと思いつつ近くの棕櫚から繊維が調達可能だ。一応は「棕櫚」として詰め物は決まった。

 葦材を集めるのに泥水池の葦を集めてきた。細すぎるのは外して所定の長さに切りそろえてみたものの詰めたい量の半分ほどしかなならなかった。葦を刈れる場所は遊水地まで出向く必要があるのかとウンザリしてみたが、自宅近くの河川にツルヨシがある。これで不足分を充当する。葦もツルヨシも変わらんだろう。「馬も四つ足、鹿も四つ足」で決断した故事もある。

 松ぼっくりは赤松か黒松のそれが欲しかったけれど近場に松林は知らない。仕方が無いからテーダ松の松ぼっくりにする。少々大きめなのは構わないとしても棘付きで扱うのに注意が必要だ。虫にはどうて事無い形状でも繊細な芸術肌の小生には怖ろしい物体でもある。

 アズマネザサの稈を用意した。真竹だと少々太めになるし同径のものが揃い難い。自然素材だけで穴の多様性を満たすのは難しく、不足径は木工ドリルの出番になる。それが側面壁にした3寸角のヒノキ材。大小2種類の穴をドリルで開けてある。

 樹皮も用意した。間伐・除伐材から採った樹皮なのだが、杉やヒノキが採りやすいものの宿る虫たちの好みが偏り過ぎるきらいがしてヤマグワやコナラの樹皮も混入させた。初夏に伐採したヤマグワの樹皮を剥いでいたら玉虫の幼虫が何匹も現れて「ヤマグワも喰うのか」と驚き、さっそく中止。人生思うようにはいきません。

 棕櫚の繊維は二重の天井と床の隠し部屋に入れる。棕櫚だけで大きく1区画用意しても良かったのだが蜂満総社は高床式なので、床下に置く丸胴の中にでも入れれば残りは処理できるはずだ。

今日のトンボ「喰うものと喰われるもの」

2020-08-24 | 小父のお隣さん
 「えーっ、お繋がりするのだろうか⁉」と注視したのだが態勢がおかしい。一旦飛行したがオスがメスを抱えたままなのだった。直後に止まって落ち着いたので様子が判った。メスの頭部を齧っていた。それはともかく、捕食者の種別がよく分からない。シオカラトンボとすれば色黒だし、オオシオカラトンボとしても釈然としない色調だ。
 そこで目についたのは副性器で、普段は関心のない形状だから毎日見ているトンボのそれだって知らないのだ。記憶ではハネビロエゾトンボが「尖っていた」記憶があって、そうかもと思うけれどそうではないの打消しがある。結局は「喰われる側と喰う側の写真」となった。

 翅が損傷している様に見える    歪んでいただけだった

 帰宅する前に新設した三角池に立ち寄った。横の草むらで動く気配がある。視点を移すと、そこにはカエルの脚を加えたヤマカガシが後退している途中だった。カエルの上半身は既に無く、ヤマカガシが加える前に損傷されたと思えたのだが、そうなると「ヤマカガシは死肉を漁るのか」という疑問が出てくる。「生きて動くものを捕食する」と理解していただけに、常識とはつまらんものである事よ。
 草むらに姿を隠す前に写したい、と思ってもカメラはジコジコいって合焦が遅い。結果、まともな1枚も撮れなかった。まあ、撮影ジコではある。

                           ボケばっかり     頭部が入らなかった