「雨が降れば送水止まる」のがフイールドでの定説だ。前日は雨降りお憑きさんで蟄居中だったのだがこの日の出しなに降水量を確認すると90mmだった。これだけ降ると取水升上流部の河床平滑化のための段差工を設えた部分に砂礫が溜まり平滑化が成っただろうと期待して行ってみたら、あろうことか二カ所とも底抜けしており段差工の趣旨に反している。まあ、永田でさえ平滑化は程遠く、横流し、袖隠し、敢て未記載なんて常習化しているのだから野蛮な荒れ沢の流水ではさもありなん。ゆえに幸運流水なんて事は期待はせず黙々と自転車操業・水商売を続けるのみである。
増水し流路の侵食が多ければ砂礫の流下は当然で、取水升にも堆積してフイルターまで埋まっている。礫で埋まるほどの水量では無かったが濁り水に含まれる砂泥が取水升の中にまで堆積していて送水管口まで上昇していた。これはスコップで取り除いたけれど応急的処置なので砂泥の高さを取水管口より下げただけである。後日、掬い取るための金笊を用意して行おう。幸いにも砂泥は多少は吸い込まれただろうが詰まるほどでも無くて管口に手を当てれば陰圧で吸い付く。とりあえずは強制排砂はしなくても良いサインでもある。
砂泥で取水フイルターまで埋まる ➡ 砂泥を排出した
さて底抜けした二カ所については河原の玉石を拾い集め積み上げておく。水は抜けてはいるけれどおっつけ砂礫が溜まれば丸太の位置まで河床は上昇するはずである。現在の作業が終了して身体的余裕があるならば河床の高い部分を唐鍬で掻き均して削った砂礫で凹部を埋めれば良い。しかしながら膝や腰が不調の現在、しゃがんで玉石を持ち上げ運ぶ動作に笑顔が出ない。粛々と渋々と悶々と作業続行するのみ。これが孤爺の活きる道・・・。ウグイスがへたっぴぃに鳴いているわい。不思議な事にフイールドでの鳴き声はまだ聞いていないのだ。
底抜け部は玉石で応急処置しておく。後は流下砂礫に委ねる
流路のカーブの部分は突破されずに保たれており、河床も30cmほど下がりえぐれている。ここは「思い通り」になったけれど突破された弱点部であるだけに流路幅が狭くなったネック状態では誠に不味い。流路が多少低下したので障壁としていた丸太を移動させ流路幅拡張させておかないと更なる降雨量増加時では破壊される可能性もあるから、ここも手直しだ。かくして自転車操業・水商売は続くのである。
カーブ部は狭まいので洗堀河床低下だ。これは良!