トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

セルカリアによる「水田皮膚炎」が発生した!

2016-06-19 | 勢子、雨毒に侵されて呻く
 患部の写真を掲載できれば良かったのだが撮影させてもらえなかった…。小生の郷里は越後で稲作農家だから子どもの頃から水田には入っていた。特に田起こしから田植え、除草などの作業は素足で田んぼに入る。そんな環境下でも「水田皮膚炎」なんて聞いたことも見たこともない病気だった。
 
 今回、隣接する上部の棚田までを活動圏にしているグループの3人が「水田皮膚炎」を発症したのだ。発端は6月11日の田植えに始まる。この日はグループの活動日ではなかったのだが有志3人が棚田の田植えを行った。その3人に「水田皮膚炎」が発症したのだ。
 患部を18日に見せてもらったが足首からふくらはぎにかけ赤い発疹が無数にあり、見た目にも気持ちがよいとは言えない状態だ。素足で田んぼに入った人の甲の部分は少なく、地下足袋装着で田植えした方はふくらはぎ周囲だけである。苗を植えていた手の症状は少なかった。

 このことから水田の水に長らく浸かっていた部分の被害が多く、抜き差しして泥との摩擦が多い足先には感染しにくかったのが見て取れる。
 皮膚科受診して「水田皮膚炎」と診断され鳥が運ぶ感染症だと言う。人間には寄生しない、いわゆる「住血吸虫」なのだそうな。

 ネットで調べたら「カモ類、サギ類が運ぶ感染症」で「ヒメモノアラガイ」が中間宿主貝とある。「ヒメモノアラガイ」は生息しているし、水辺に餌となる生物が増えたことでカルガモ、アオサギ、カワセミなどが頻繁に立ち寄るようになった事と関係しているのだろう。
 水生生物のみならず水辺の生物も増え、捕食動物も立ち寄るようになった事を喜んでばかりいられない現実が身近に出現した。

 今まで両刃の剣は人と人の関係にだけあると思っていたが、今回の事で「水辺の生き物を増やす」という目的達成する中にも存在するのが理解できた。浮世である…。と言うものの動植物の多様性向上や食物連鎖の中に自覚していない多様性や命の連鎖があると言う事に他ならなく、仰ぎ見れば大宇宙、掘り下げれば深宇宙と言う事なのだろう。吾輩は哲学者である、なんちゃって。

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