トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

タナゴ人工産卵床の改良と更なる妄想・・・

2020-03-21 | 何よりの楽しみ
 プロトタイプ   ➡    改良型

 ダミー母貝方式の人工産卵床は無駄があることが分かってシンプルに改良してみた。改良型は屋外水槽で運用してみる。既存のタナゴは従来通りの「産卵籠」で2グループに分け3週交代で池と浮揚水槽を8月末まで往復させるつもりだ。

 今回の改良型は、クチボソ釣りの時に外道として連れた種別不明のタナゴに使ってみる。現在は生簀に入れて池に沈めてあるけれどすべて水槽にあげる。もしも産卵期を迎えたオスメスがいると池のタナゴと交雑する心配があるからで、生簀の魚体を見ると15mm程度の体長でもしっかり発色しているから小生には産卵期が来るかどうかの判断がつかない。とりあえずは一群を水槽にあげて様子見である。
 
 この一群の「サイズ」で妄想が浮かんだ。読者諸氏の想定とは異なる貝のサイズで、貝は貝でも「ホタテ貝」では無いのだ。その貝とは海産のハマグリでもなく淡水産の「シジミ」だ。サイズの件に戻すと「母貝は大きいのを選ぶ傾向がある」という記憶が浮かんだからで、貝の種別も選ばれる傾向にあるのは承知でも「大小の判らない」採卵容器内の貝を「シジミで代用できないか」と言うことだった。
 「大きさと種別」の条件のうち一方が外れれば条件率としては緩やかになる。そこに齟齬の入る隙間が出来はしまいかと、まあ能天気な発想ではあると承知でも「シジミは小さいから選ばれなかった」が結果だったとすれば可能性はある。「馬も四つ足、鹿も四つ足」の論法でも「人工産卵床方式」だからこそテスト出来るのであろう。
 池の中にマシジミは多数は繁殖していても外道で、先日の池清掃時にはカウントもしなかったし体長15mmを超えるシジミもいたものの今から池の底を浚えない。既に産卵籠にはタナゴが訪問しているからだ。

 改良型の当て貝を入れる採卵容器の材質はガラス製にした。この方が重さがあるから水底で安定するはずだ。蓋は樹脂製なので加工に困難はない。店頭で高さの異なるガラス容器が同じ値段だったから容積の大きい方を購入しようと思ったものの、水槽では深さが不足しそうで扁平の容器を選択した。大きい瓶にしたければ蓋の交換だけで済むし。
 その蓋の加工は済み、水槽に水を張り動作確認をしたのだが、上昇し溢れた水がチューブ内に流下しない。空気が入っていて、いわば塞栓症なので大きいスポイトで水を送り込んで排除した。流下は水中の微粒子が吸い込まれているから確認できたけれど、一応は絵の具を含ませた筆を近づけ再度確認。やれやれである。
 貝を容器に入れてからの給餌はスポイトで容器の吸水チューブに注入して済ます。先般混合したミドリムシ入りの菌粉末を植物性豆乳ヨーグルトか植物性乳酸菌飲料で溶解し与える予定である。

 この方式だと濾過機能が無いので投げ込み式の濾過器も併用する。ついでに水草も添えて準備万端だ。まだ貝は容器に入っていないが、メスに産卵管が見えてからでも遅くはあるまい。上部のロートで稚魚を回収するつもりでも容器に産卵が確認できれば適宜、容器を交換しても良い。容器代680円が飛んでいく・・・。

      吸水と吐水管    設置状況    飛び出しと捕食防止ネット

 数日後、鳥取産のシジミをスーパーで調達し飼育水槽で適応を観察する。それは宍道湖のような汽水域産のシジミだろうと思ったからで真水だけの水槽での生存適応はわからないからだ。一週間を経ても生きているから「適応可」と判断し5個を産卵容器に入れて沈めた。給餌はスポイトで産卵容器の吸水管から流す。こういう発想と行動は認知症の賜物であろうか・・・。どちらにしても「シジミで産卵誘発」が現実となれば世界初の出来事で「ノーベル水産賞」確実だし淡水二枚貝やタナゴの減少防止に大きく寄与できるだろう。文化勲章も貰えるかもね!。早くこいこいお正月。
               適応を観察   ➡    産卵容器にセットして沈めた

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