教えて!TOSHIさん:ブログ版

ライブハウス<T☆ROCKS>のオーナーTOSHIによる、音楽や音楽以外・・のお話!

T☆ROCKS:TOSHI

小田急相模原ライブハウス <T☆ROCKS>のオーナー「TOSHI」です。 音楽の話、音楽以外の話・・などなど色々!HPの 「教えて!TOSHIさん」も更新中! t-rocks@jcom.home.ne.jp

よいライブをやるコツ

2012-09-21 | 音楽的アドバイス

・・・・なんて俺も聞きたいわ(笑)。

結局、いい歌や演奏が出来て気分もよかったときを思い出して、その状態と同じ環境になれば

いいってことだよね。

それはどんなときか?大体において、スタジオでの練習の際の何も責任感もなく、プレッシャーもなく、

曲を歌い演奏することだけに集中して、他に誰の目も気にしないで、次のMCも気にしないで、

チューニングも気にしないで、いい音の環境で、一心不乱に曲そのものに集中しているときだよね。

「歌、気持ちいいー」とか「ギター、いい音ー」とか「バスドラと合わさったベースの音が最高!」とか、

もうそういう自分が気持ちいい部分だけに集中して演奏してれば、ほぼ間違わないし、

いい歌も歌えてる。いや、そういうときは間違う気がしないし、頭がクリアで冴えてるから、

楽勝で自分の仕事が出来る。曲が丸ごと頭の中に描けていて、全部見えている感じ。

ではそれはステージとどう違うのか?ライブだとボーカルの人は「次のMCはどうしようか?」

とか演奏者にしたって「次ってつなげるんだっけ?」とか「つぎの曲は?」とか、「今、間違った

のバレてないかな?」とか様々な雑念が頭をよぎる。ヘタしたら「打ち上げ、どこを予約しようか」

とかすでに考えちゃったり(笑)。

これはある程度場数を踏んだ人に陥りやすい現象なんだ。と言うのもじゃあ、超初心者とか

ステージ回数の少ない人ってどうか?って言うと、もうそんなこと考えてる余裕などない、

それこそ曲をこなすのが精いっぱい、だから意外と間違えなかったりするんだ。

色々雑念が湧きやすいのは、ある程度ステージもこなした、そろそろ色気が出てくるお年頃の

人たちなんだ(笑)。斯く言う自分だってそうだよ。「お客さん、退屈してないかな?」なんて

よく思っちゃう。次のMCも考えちゃうし・・・。

話はちょっと変わるけど、スタジオ練習の際に、メンバーだけだとうまく演奏できるのに

第3者が見学とか称して入ってくるだけで、ガチガチになっちゃって、チャレンジも出来ず

アンパイな演奏に終始したり、変にコード間違っちゃったりして・・・そんなことない?

結局、曲に集中できず、違うこと考えちゃうんだな。

なので、とりあえずステージでは「今、やっている曲に集中する」これに尽きると思う。

それでも変にコードとか考えすぎちゃってもダメで、手がおぼえてるのに頭で考えようと

すると、これまた真っ白になってわからなくなる。簡単な曲だったのにゲシュタルト崩壊する(笑)。

その辺は難しいんだけど、まずは自然体で曲に集中して、歌って演奏して、次に余裕が出来て

きたら、お客さんに伝えるように、言葉や音を届ける気で演奏する。そうすると心のこもった

いいステージになるんじゃないかな。

 

あと、ごまかすのもテクニックの一つだよね。弦楽器なら間違っても音を出し続けた方が

いい。あからさまに違う音だったらグリスでごまかすとか、逆にその音をステイする。そうすると

それが正しかったかのように聞こえる。あくまでその場はそう聞こえるだけだけど(笑)。

音が止まるとやはり不自然に穴があくんで、耳がそこへ集中しちゃうからね。

歌も歌詞を忘れることもあると思うんだけど、歌わなくなったり、詰まったりしたり、声が

小さくなってはダメだ。日本語としてつじつまが合わなくても堂々と歌いきる。生ライブなんで

通り過ぎちゃえばみんな忘れる。「意味おかしくね?」なんて誰も疑問に思わないって。

ドラムもとりあえず2拍と4拍のスネアさえ入ってれば誰も気づかない事の方が多い。

シンコペを忘れてもあわてないで表拍で堂々とバスドラ踏んじゃえば、そういうアレンジかな?

って思ってくれる(笑)。

あとはミスっても死にはしないし、どうってことないってステージ上では考えて、引きずらないことも

大事。反省はステージを降りてから。MCでもいちいち報告しなくてもいい。

ステージ上で謝っちゃダメだ。お客さんはステージに上がれる魅力ある人を見に来てるんだよ。