変なタイトル(笑)。
ま、どちらが優れているとかではなく、
ベースの音作りをしていてふと思ったんだよね。
ベーシストの音の作り方って必ず周りの音を
想定して作るな・・・。
つまり
”バンドの音に混ざったらどう聞こえるか”
”ギターの音が〇〇だからこの辺は切っておいた方がいいかな”
”ハイの成分がドラムの金物にマスキングされるだろうな”
”バスドラのアタックに負けないような低域の出し方は?”
”ボーカルにぶつからないように”
etc...
なんですかね、この”生まれて来てすいません”みたいな
音の出し方(笑)。
いや、確かに自分好みの音を最優先しますよ、そりゃ。
なんだけど曲を練習するときに楽器編成を考えて音を
調整するクセがついているよね。
ギターが歪んでいるかいないか、ピアノがいるかいないか、
アコースティックギターの有無、Voは男性?女性?
ドラムは?カホン?etc...
丁度良いところの落としどころを探すみたいな。
これがだね、果たしてギタリストはどうか?
”俺、7弦ギターなんで超ヘヴィな低音が出て気持ちいいぜ。
え?ベースの帯域まで犯してるって?へえ、考えたことなかったな”
”歪みすぎてるって?年寄りはすっこんでろ”
”ハウってるって?これくらいゲインを上げないと歪まないんだよ”
”音がデカすぎるって?がんばって歌いな”
etc...。
いや、こんな悪者じゃないけどね(笑)。
少なくともザック・ワイルドがオジーやベーシストのことを
考えて音作りをしているとは思えない(笑)。
まあ、でもベーシストのインタビューなんかを読んでいると
「この周波数は〇〇とぶつかるからEQで切るんです”って
言葉が頻繁に出てくる。
必ず”逃げる”選択肢をしてる。
ローも「あまり出すとボーカルの人が歌いにくいからほどほどに
しています」とかね。
以前、ビジュアル系のベーシストのインタビューで、そこは
ギターが二人いてしかもダウンチューニングで7弦でハイから
ローまで出ているからって、”体感するくらいのローとカチカチ言う
くらいのハイに逃げてます”って記述を読んでさすがに気の毒に
思ったよ(笑)。
なんでそこまで虐げられないといかんのだと(笑)。
まあ、バンドサウンドもあんまり混沌として来るとね、
分離が悪くなるし周波数的にかぶる部分が多くなると
グシャっとしちゃうよね。
もちろんギタリストの中にはハッキリとベースの低域が
あるって考えで音作りをする人もたくさんいるし、
ボーカルのこともしっかり考えることが出来て音を出せる
人もたくさんいるのは当たり前だと思うけど、
えてしてギタリストよりベーシストの方が周りにぶつからない
音作りをしようなんて思ってる場合が多いかなあと思ってね。
古い音源を聞いていると(と言っても70年代頃)ロックでも
ポップスでもまたは洋楽も邦楽も音の分離がとてもいい。
録音技術の違いが一番大きいとは思うけど各楽器があまり
干渉していないよね。
ギターもベースもドラムもすべて分離していて各場所にいて
全然違う生き物のような。
ベースもね、最近は本当はハイからローまで出過ぎなんじゃないかと
思う。いやハイからローまで出ている音、大好きなんですけどね(笑)。
でもプリアンプとかアクティブとかではなくて、パッシブ
楽器でアンプから出た音をマイクで拾うのが一番いいんじゃないかと
思うよ。
そうするとギターはこの辺、ベースはこの辺って住み分けが出来やすいと
思うよね。
CD音源も今はプラグインで音を作ることも多いから奥行きがないよね。
みんな同じ距離感なの。横一列に並んでる。周波数も凄く広い。
昔のイーグルスやエアロスミスなんか音の分離が凄く良くて。
ギターを何本重ねても聴き分けられる。ま、しょぼいっていやあ
しょぼいんだけど(笑)。