斉藤一
はい、すいません、皆さんのあまり興味のない記事です(笑)。
新選組3番隊組頭、新選組の中でも最強の刺客と言われた男。
試衛館メンバーの中では沖田と同じ歳か、一つ下かな。
色んな小説や実際の史実でも、一匹狼的と言うか、永倉なんかと
ちょっと違って仲間を大切にすると言うより、あまり私情を挟まず、
黙々と任務を遂行するタイプに描かれる場合が多いね。
ま、実際そんな感じだったみたいだけど。
この本は小説ではなく、なるべく史実に基づいて、本当の斉藤一を
描こうとしているんだけど、その前の「土方歳三 - 新選組を組織した男」
に続くシリーズらしい。
新選組に詳しい人でないと、この2冊はさっぱり面白くないけどね。
ちょっと小説をかじったくらいの段階では全然わからない本です。
逆に興味ある人にはたまらなく面白い考察本なんだけど。
で、もう一つ興味深いのは組織の在り方としての考察で、
芹沢鴨亡き後の新選組の主要の(近藤側近の)幹部メンバーは9人。
で、その中でも近藤、土方、沖田、井上の4人は試衛館の仲良しメンバーであり、
食客として、永倉、原田、斉藤、藤堂、山南がいたとされる。
で、この本では山南も食客ではなく近藤に近い位置にいたと
されている。ふむふむ実に面白い。だから初めは土方の上に
位置していたのか。
で、新選組は殺戮集団と揶揄されるように、確かに京都では不逞浪士を
取り締まり、抵抗すれば斬り捨てもやむなしと言う状況で、刀を振るって
いたわけで、かなり危険な血なまぐさいことを仕事としてやっている。
そしてその都度、適材適所に人材を配置しているんだね。
例えば、Aと言う人物を斬らなければいけないとき、Aに親しいメンバーは
外すとか、いくつかに分かれて戦わなくてはならないとき力の配分を
考えて少数精鋭にしたり、力の劣る同士を多く束ねる場合は土方が統率
したり・・・。土方が随分動かしていたとされているけど、近藤勇も結構
口を挟んでいたんじゃないかなあ・・・とは個人的見解。
組織と言うのはデリケートで難しい側面も多いなと感じる。
現代でも結局は人間関係が一番大きくものを言うよね。仕事だけの割り切り・・・
では済まされないこともあるだろうし。特に信頼していてその組織が好きでないと、
命を懸ける仕事なんて出来ないわな。
それにしても永倉、原田は結局は近藤、土方の元を去るわけだけど、斉藤だけは
土方について行くのが昔から興味深いんだよなあ。永倉グループに属すると思われて
いたんだけどねえ。でも、そのあと、土方は新政府を蝦夷地に築こうとするけど、
斉藤は会津に仕えていたため、徳川幕府のためには動かず、会津とともに戦うことで
土方とは別れるんだけどねえ。ここもなんか筋の通し方が違うって感じでお互いに
自分の美学があったんだろうな。
そうそう、土方が足を戦争で怪我して指揮が取れなかった一時期に斉藤が土方の
代わりに新選組の隊長になっていたんだよ。(近藤はその前に捕まって斬首されている)
その後、土方が復帰、そして土方亡き後、最後は相馬主計が隊長になって、降伏。
なので新選組の隊長職は、芹沢、平山、近藤、土方、斉藤、相馬がなっていることになるね。
斉藤は正式になっていたわけではないのかな・・・。
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