三月の声を聴いて、日増しに春めいて来た。
散歩の足が向かう先は、なぜか菜の花畑?
きらめく光の乱反射が映える川辺一面の菜の花の黄色は、いやでも目を惹く。
水際まで降りて、黄色い花園に埋もれるように視線を低くして周囲を見廻す。
花密度の濃い花園でも、意外と生き物の気配が希薄な場所が多い。
植物が花を咲かせる目的は、受粉のため媒介となる生き物を招き寄せること。
芳醇な花香を充満させ、競うように咲き誇る一面の花園なのに、
燦々と降り注ぐ陽光の中、まったく生き物の気配がしない。
まるで人の観賞のためだけに栽培されたガラス張りの温室のような寒々とした風景。
否、植物工場の温室栽培では、受粉のための蜜蜂を温室内に放つらしい。
やっぱり、まだ春浅く気温が低いせいだろうか?
週末は、うなぎ上りに気温が上昇した。
久しぶりに春霞の海でも観たくなった。
でも結局、途中の小川を埋める菜の花畑に目が留まって、そのまま其処へ居ついてしまった。
例の蜜蜂の巣箱を並べた菜の花畑だ。
巣箱の数が全部で五つに増えている。
川畔を埋める菜の花の密度も、どんどん広がり濃くなっていた。
巣箱周辺の花は全体に萎れたものが多く、小川の奥へ行くほど花密度は濃くなる。
蜜蜂は、新鮮で甘い蜜の採れる場所を仲間にダンスで知らせると云う。
日溜まりの中で繰り返される羽ばたきのダンス。
私も姿勢をぐっと低くして虫の目線になって、
花園の奥へ奥へと進んでゆく。
菜の花迷宮のずーっと奥には、蜜蜂の楽園があった。
無数の羽音が重なり、黄色い花粉まみれの働き蜂たちが、
花から花へと飛び交う。
蜜蜂に紛れてマルハナバチの姿も、紋白蝶に天道虫も…
そうだ。今日は啓蟄だった。
頭の片隅でポッと絵柄が浮かび、どんどんイメージが広がってゆく細密画がある。
日本のファーブルと云われた熊田千佳慕の世界。
http://chihoko777.exblog.jp/14610118/
子供の頃、学習図鑑や福音館書店の絵本でお馴染みだった、
あの驚異の虫の視線で描かれた野辺の風景だ。
一度観たら忘れられない子供の好奇心をくすぐるワンダーランドだった。
何年か前に日曜美術館で再放送を観た記憶がある。
http://www.nhk.or.jp/nichibi/weekly/2010/1121/
今回は超広角レンズで、この虫の視線から見える野辺の風景を表現したかった。
前回のマクロレンズとは違う表現法を試みたかった。
魚眼レンズは、被写体にギリギリまで近づかないと
対象である蜜蜂は大きな風景の中で点にしかならない。
気配を察知して逃げる蜜蜂との距離の詰め方を学習するため、
おびただしい数の失敗写真の山を築きました(笑)
熊田千佳慕の世界、少しでも近づきたいですね。
春の野辺歩きが今年は楽しみです。
今日は、そういう日らしい。
ミッツハチの語呂合わせでしょうね(笑)
その日に因んで、gooがミツバチの凄さを特集していました。
蜜蜂に魅せられている今日この頃なのでグッドタイミング。
http://news.livedoor.com/article/detail/11269377/
黄色のイメージがあります。花も昆虫もそして
黄砂!!昨日からきてますねーーーしばらくは
くしゃみの絶えない日が続きそうです。
菜の花とミツバチ…イメージ的には頭の中にあるんですが、それをやると刺されそうでだめそうです。
良質な花の蜜を求めて南から北へ。
昔、そんな旅する養蜂業一家の四季の姿をドキュメンタリーで観た記憶があります。
憧れますね。
私も、ここ数日は、あちこち野辺の菜の花畑を求めて彷徨っています。
初夏のような陽気に、蜜蜂や紋白蝶の出現数が一気に増えました。
撮影を続けてみて、蜜蜂は、あまり攻撃的ではないようです。
足長蜂には刺された記憶があります。
痛い。というより熱いという印象でした。
火傷に近い痛覚だったと記憶しています。
ぐるぐる眩暈のような症状もありましたね。
モノトーンの冬から彩を取り戻した春は、溢れる命の季節です。
そんな生命の躍動感を撮れたら好いですね。
年度末でお忙しいでしょうが、お身体大切に。
私の方も弟の入院が予想外に長期になりそうです。
切断した足の腫れが引かないので義足の装着ができないとか。
三月四月と、まだこの先二カ月は罹りそうだと昨日、主治医に云われました。
蜜蜂と人との係わりは遥か古代エジプトまで遡ると云われています。
養蜂家という生き方、憧れますね。
命の連鎖という生態系そのものを生業(なりわい)として良質の蜜源を求め旅する暮らし。
その土地の環境を知る上でもバロメーターになりますよね。
以下に古来から続く転地養蜂を生業とする人の記録を貼っておきます。
http://www.naturalhouse.co.jp/village/farmer/1710.html
蜜蜂と養蜂業との関わりを調べていて、もっとも素朴な疑問として浮かぶのが、
花の種類によって蜂蜜が分かれているのは何故か?という疑問。
恣意的に蜜源を養蜂家が選択しているのか、というとそうでもないそうです。
以下の養蜂家のブログがこの疑問に答えてくれます。
答えを聞くと、なるほど納得です。
http://beeconcierge.biz/honey/823