花のために(鳥のために)

季節ごとの花や鳥の記録など by つな

桜の花びらが散る頃いつも思い出す 三好達治

2012年04月18日 20時43分40秒 | 野草

  甃(いし)のうへ

  あはれ花びらながれ
  をみなごに花びらながれ

  をみなごしめやかに語らひあゆみ
  うららかの跫音(あしおと)空にながれ
  をりふしに瞳(ひとみ)をあげて
  翳(かげ)りなきみ寺の春をすぎゆくなり
  み寺の甍(いらか)みどりにうるほひ
  廂々(ひさしびさし)に
  風鐸(ふうたく)のすがたしづかなれば

  ひとりなる
  わが身の影をあゆまする甃(いし)のうへ 

                    (「測量船」)


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2 コメント

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こんな詩もあったね (sanpo)
2012-04-18 22:14:13
むか~しむかし、いくつか詩を暗唱したことがありましたが、
その中の一つにこの詩もありました。
もうそんなことも、すっかり忘れていました。
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学校で僕も習いました。 (つな)
2012-04-19 07:07:20
コメントありがとうございます。今時こんな女子学生はいないでしょうね。男子の中にある理想の女の子です。高校の教科書で一番強烈だったのが中原中也「一つのメルヘン」です。詩人はすごい!とつくづく思いました。
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