南部吟遊詩人の写真館

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宮沢賢治の「なめとこ山の熊」のモデルになった山って実在するんですか?

2022年05月22日 01時18分11秒 | 〇〇山に登ってきました。

【本日の山行】
7:38 駐車場スタート
7:58 標識
8:12 林道分岐(北の又・中の又)
8:26 林道終点
8:50 渡渉
9:57 山頂~10:17
10:54 休憩~11:07
12:23 金精神社~12:36
12:50 県道に出る
13:24 駐車場着

【撮影日:2022/5/22】

「なめとこ山の熊くまのことならおもしろい。なめとこ山は大きな山だ。淵沢川はなめとこ山から出て来る。なめとこ山は一年のうち大ていの日はつめたい霧か雲かを吸ったり吐いたりしている。まわりもみんな青黒いなまこや海坊主のような山だ。山のなかごろに大きな洞穴ががらんとあいている。そこから淵沢川がいきなり三百尺ぐらいの滝になってひのきやいたやのしげみの中をごうと落ちて来る。
 中山街道はこのごろは誰も歩かないから蕗やいたどりがいっぱいに生えたり牛が遁げて登らないように柵をみちにたてたりしているけれどもそこをがさがさ三里ばかり行くと向うの方で風が山の頂を通っているような音がする。気をつけてそっちを見ると何だかわけのわからない白い細長いものが山をうごいて落ちてけむりを立てているのがわかる。それがなめとこ山の大空滝だ。そして昔はそのへんには熊がごちゃごちゃ居たそうだ。ほんとうはなめとこ山も熊の胆も私は自分で見たのではない。人から聞いたり考えたりしたことばかりだ。間ちがっているかもしれないけれども私はそう思うのだ。とにかくなめとこ山の熊の胆は名高いものになっている。」

以上が『なめとこ山の熊』の冒頭文になります。
いきなり、長い引用を失礼しました。

最近まで「なめとこ山」というのはありませんでした。ただ、wikiによれば、
「(なめとこ山について)調査が進められた結果、明治初期の「岩手県管轄地誌」に「那米床山」「ナメトコ山」という記述があることがわかり、同山が実在のもので位置が特定されたため、宮沢賢治の生誕100周年である1996年を機に国土地理院が2万5千分1地形図「須賀倉山(秋田)」に山の名を記した。」
とあります。この記述を信じるのであれば、それまで「須賀倉山」(すがくらやま)といわれていたものが明治時代には「那米床山」と言われていた、ということです。
国土地理院の「2万5千分1地形図」ではその区分は秋田県に区切られています。
だから、「須賀倉山(秋田)に山の名を記した。」
となっているようです。(noriさんという方から教えていただきました。)

【リンク】
「ナメトコ山」(国土地理院地図)
「須賀倉山」(国土地理院地図)
「須賀倉山(秋田)」

とはいえ、「調査」とありますが、地図だけを調査したのかもしれません。
『なめとこ山の熊』に記述のある「淵沢川」というのも、「大きな洞穴」から出てくる「三百尺くらいの滝」というのも、かの地にはありません。
現在の「ナメトコ山」から流れているのは「豊沢川」という川です。
今回の登山では「大きな洞穴」も「三百尺」(これは誇張かもしれませんが…)もあるという大きな滝は確認できませんでした。
地図上もそのような形跡はありません。
たぶん、「中山街道」という記述からも、多分、以下の場所が「なめとこ山」にふさわしいのではないかと…。
【リンク】
中山峠(国土地理院地図)

しかし、おそらくは「なめとこ山」そのものが、賢治の創作だと思われます。
なにより、県内の山々を散々登山しまくっている超健脚の賢治がこの辺の山を登っていないわけがないのです。
「ほんとうはなめとこ山も熊の胆も私は自分で見たのではない。人から聞いたり考えたりしたことばかりだ。」
と本文にはありますが、本来、ガッチガチの農学者の賢治がそれをしないはずがないので、この作品は「それを書いたという作者の設定」自体がフィクションなのでしょう。
ならばやはり、作品中の舞台である
「なめとこ山」というのも単に物語上の設定で想像上の山
なのだと思われます。
とはいえ、宮沢賢治の『なめとこ山の熊』は大変美しい話であり、その文学的な価値は一片たりとも失われるものではありません。
読んだことのない人はぜひ、読んでください。
途中、わけのわからないところはあるかもしれませんが、とにかく美しい話です。

前置きが長くなりましたが、本編に入ります。

さて、「ナメトコ山」は雫石町南畑と花巻市鉛温泉をつなぐ県道234号線を入っていきます。
今回は雫石方面から入っていきます。
そこは冬期間通行止めになっていまして、11月~5月の間は通れないようになっています。
みなさんは、こんな疑問を持たれるかもしれません。
「なんで冬の期間通行止めになっているの?」
多分、除雪が面倒くさいからでしょう。
「除雪しなかったら、そこの住民は困るんじゃないの?っていうか、
住民は通行止めになったらどこにも行けなくて困るんじゃないの?
違います。
そのエリアには誰も住んでいないから通行止めになるのです。
都会の人は驚かれるかもしれませんが、岩手県では結構、普通にあります。

「誰もそのエリアに住んでいないから、冬の間、通行止めになるエリア。」
そんなんが、あちこちあります。
関東出身の私からしたら本当に信じられないのですが、もう、感覚がマヒしました。(笑)
たぶん、どこの雪国もそうじゃないでしょうか。

そういうわけで、このエリアに入ると、民家が一軒もありません。


こんな看板があるのみです。


「じゃあ、なんでこんなところに道路を引くの?」
さあ???┐(´ー`)┌
としか、言いようがないのですが…。
でも、まあ、昔は細いながらも街道だったり、生活道路だったり、また近年では交通の利便性のために道を通したんじゃないですかね…。
と想像しています。

そんな県道234号線ですが、多分、昔は街道だったものと思われます。
なぜなら、こんなところを発見しました。

地図上で「レン滝」とされている場所です。

「史蹟」と書いてあります。
なぜ「史蹟」なのかわかりませんが…。

おそらくは、この地には歴史があるのでしょう。
昔から地域の信仰を集めた場所だったものと推測されます。

森に入るとすぐにしめ縄のあるエリアにつきます。


小さな滝が見えました。


これが「レン滝」のようです。

昔からの信仰を集めていた神聖な場所だったのでしょう。

向こう側の崖からも滝が流れてきそうな気がします。


さらに、奥に進みます。

既に携帯電話の圏外です。
一本も立ちません。
(まあ、この県道の入り口付近からそうですが)

道の右側は谷になっていて、時々路肩が崩落しています。


落ちれば、真っ逆さまです。

谷が深くて怖いです。

道の左側は山側で、法面(のりめん)整形などしていませんから、いつ崩落してもおかしくない状況です。

「落石注意」言われても、落石してきたら、もうどうしようもないのですが…。

峠に着きました。「峰越峠」(たぶん「みねこしとうげ」)です。

う~~ん、適当な名前。

そっち側が花巻になります。


こっち側は雫石です。

たぶん、花巻と雫石をつなぐ唯一の道路がこの「峰越峠」だと思われます。
とはいえ、今の時代、普通は盛岡を経由してお互いの住民は行き来すると思います。
(その必要があれば、ですが)
あまりにこの道路は危険すぎます。
そのうち、廃道になってしまうんじゃないでしょうか…。

さて、その道路をずっ~と進むと、このように広い駐車場に出ます。


「西之股沢」と呼ばれる林道の分岐点で、おそらくここが「ナメトコ山」の登山口です。

(「YAMAP」の地図に拠れば…)
ただ、周辺にそのような案内は一切なく、推定するしかありません。

林道の通行は自己責任だそうです。

(箱が森でも見ましたね、こういうの)

すぐにガードレールを橋桁にした橋がありました。


「にしのまたはし」です。


きれいな渓流が流れています。

この辺はもう一つの渓流との合流点になっています。

漢字で「西の股橋」と書くようです。


この辺ならば、オフロードカーで十分入ってこられそうです。


左側には谷川が流れています。


時々、ぬかるんでいますし、


道の脇から水も出ています。


ときどき、滝らしきものも見えます。


看板らしきものがみえてきました。

(ピンボケですいません)

ようやく、「ナメトコ」の字が見えてきました。
やはり、ここで間違いないようです。


林道を行くと、集合木を見かけました。

けっこう、こういうのがあちこちにあります。

やっぱり、あちこち水が出ています。


この辺はまだ、道がしっかりしています。

車でも来られそうです。

林道分岐に来ました。


左側は「中の又林道」。けっこう道がしっかりしてそうです。

ただ、地図上はこの先は行き止まりになっています。

今回は「北の又林道」に行きます。


林道とはいえ、けっこう草がぼうぼうです。


足元もグチャグチャ。

これではオフロードカーでもここは無理でしょう。

……この時点で気付くべきだったんです。

「この道はヤバい」と。

左側は谷川。

谷側に沿った山道は普通に見られます。
だから、「ちょっと寂れている」くらいにしか感じなかったのです。
当時の私は、かねての念願だった「なめとこ山」に来られたということで興奮していました。
そのため、冷静な判断を失っていたのです。

「林道」がこんな草茫々の道であることに、「ヤバさ」を感じないほどに。


崖崩れもありました。


土砂が山から崩れ去っており、完全に道が塞がれています。

歩きでなければ、この先は行けません。
この時私は無邪気にも「おお、秘境!!」と興奮していました。

この美しい谷川沿いに進めば道は開けると考えていたのです。


道は途絶えました。


地図上も林道らしき線がこの辺で消えています。


と、なれば、この谷川を沢登りするしかないのでしょうか。


しかし、わずかながら、ピンクテープを発見しました。

左側の崖を進むようです。

けっこう険しい登りになってきました。


しかし、よく見ると、人の踏み跡はありますし、


ピンクテープもあります。登山道はあるようです。

とはいえ、道らしきものはほどんど見えません。

谷川の水も細くなってきます。


それでも、ピンクテープを頼りに進みます。

崖から落ちないように…。

だんだん、テープも見えなくなってきました。


と、思えば、あんなところに。

道がないですよ…。どうやっていけばいいんだ…。

崖を這うようにして進みます。沢の近くは石がぬめっていて、滑りやすくなっています。

一度滑ると、足が止まらずにズルズルと川に入っていきます。
何しろ、止まらない。肘を打って擦りむきました。

まだ、溶けていない雪もありました。


どんだけですか…。今、5月ですよ…。


いよいよ道がまったく途絶えました。

川の左崖は切り立っていて、まったく進めそうにありません。
たぶん、ここで沢を渡って向こう岸に行かなくてはいけないのです。

向こう岸は切り立った崖ですし、道もありませんが、多分あっちにわたるしかありません。


この急坂を登っていくと、ピンクテープはありませんが、時々、赤ペンキで印のつけられた木があります。


ピンクテープの巻き付けてある木もありますが、
いかんせん坂が急すぎるのと、
道がないのとで
そこまでたどり着くのが本当に骨が折れます。


一応、木の印がこんなんなっていますが、真下に降りろというのでしょうか。

ちなみに、この辺、ロープも鎖もありません。
気を抜くとすぐに滑り落ちそうになります。
そのくらいの急な坂です。無茶苦茶です。
登山道じゃありません。
降りるのは不可能です。落ちます。

道なき急坂を落ちないために登ります。

こんなん初めてです。( ;∀;)

よく見ると、ロープをかけた形跡はあります。

しかし、これはほんの1mもせずに、すぐに切れていました。( ;∀;)

赤いペンキのあるところも道がないのです。

「僅かに藪が少しだけマシになっている場所」くらいなものです。

そのうちに赤いペンキもピンクテープも見えなくなり、完全に藪の中に来ました。

目の前の視界すらおぼつきません。
登ろうとしても、木の枝が体に絡みついて邪魔します。
そのうちに、肩にかけていたタオルもどこかに取られてしまいました。
さっき、沢で転んだ時に泥だらけになったタオルでしたが、モンベルのいいやつです。
地味に痛いです。泣きそうです。( ;∀;)

つーか、泣いても登れないので登ります。
ポールをピッケル代わりにして登ります。
そうしないと落ちてしまうからです。
足を上に進めるために動かすと、体が重力で下に持って行かれるためです。
藪をかき分けながら行くうちに、体がどんどん埃まみれ、土まみれになっていきます。
半袖だったら何度、腕の皮膚を切っていたかわかりません。

そのうち、坂が緩やかになっていきました。
ナビを見て、登山道らしきところに位置を調整します。


ピンクテープを見つけましたが、この周辺は藪の中です。

こんなクマザサが生い茂ったところが道なのでしょうか。
熊笹が自分の背丈よりも高いです。見通しがききません。

けっこうピンチを感じます。


えー……。
この後、実に余裕がなかったので、詳細は省きますが…、
っていうか
写真を撮る余裕がなかった
のですが…。
ひたすらに密集した熊笹の中を突っ切りました。
ナビを見ながら、登山道らしきルートを逸れないようにしながら、です。
しかも、自分の背丈以上の熊笹の中を、です。
よく見ると、そこかしこに大きな黒いケモノの糞があります。
量から推測するに多分、クマです。
あちこちにクマが笹を倒したと思われるクマの寝床もありました。
つまり、この藪はクマの巣窟なのでしょう。
熊鈴を鳴らしているとはいえ、出くわしたら一巻の終わりです。
恐怖!!!!( ;∀;)
早くこんなエリアを抜けなくては命が危ないのですが、熊笹に足を取られ、体が引っ掛かり、うまく前に進めません。
人間の形状は藪を抜けるにはあまりに不都合なのです。
できるだけ姿勢を低くして、それこそ四つん這いになってひたすらに進みます。
ケモノになった気分です。
とはいえ、熊笹の抵抗もすさまじく、ほんの数m進むだけでも異常に体力を消耗します。
息を切らしながら、進み、休み、また進み、を繰り返します。
それしか手が思いつきませんでした。
今更、引き返すこともできません。
ロープもなしにあの崖を降りるのは自殺行為以外の何ものでもありません。
また、沢下りも川岸の崖を伝って歩くのも、もう無理でしょう。
危険すぎます。
とはいえ、この辺でクマと遭遇するのも危険すぎます。
引くも地獄、とどまるも地獄なら進むしかないのです。
遭難しそうになった時には山を下るよりよりも登った方がよいと本で読んだことがあります。
登ればいつか山頂につき、他の登山道が見つかる可能性も高いからです。
どんなルートであれ、この熊笹密集エリアよりはマシでしょう。
地図によれば、山頂からは別のルートで降りられるはずです。
今は山頂を目指すしかありません。
それが唯一の生き残る道です。
何しろ携帯の電波も届かないので、救助も呼べないのです。
自力で行くしかありません。( ;∀;)

神は私を見捨てませんでした。


山頂です。


ナメトコ山の山頂に来ました。

いつの間にか、ザックに挟んでいたポールも藪に持って行かれました。
とはいえ、探しに戻るわけにも行きません。


少しばかり、場所が開けています。


眺望はほとんどありませんが、

贅沢を言ってはいられません。


息が上がって、足もガタガタです。
あちこち、泥だらけ、埃まみれです。
さっき沢で転んで打った肘からは血が出ています。
食事をする気力もわきませんが、とりあえず休んで体力の回復を待ちます。
汗で冷えた体が、春風でも冷たく感じます。
上着を持ち歩いていてよかった。初夏でも防寒着は必須です。
地図を見ると、ここから県道にでるまですごく長そうです。
( ;∀;)
今までの2倍近くの距離があり、時間がかかりそうです。
でも、たぶん、これからのルートの方が道はまだわかるでしょう。
さっきは地獄でした。今までで一番の藪漕ぎでした。

少しだけ、体力が回復したので進みます。


やはり、少しだけ、道が分かりやすくなっています。

これなら、なんとかなりそうです。


雪が所々に残っています。


もう、5月ですよ!!


こっちのルートはピンクテープが多く、見失わないで済みそうです。


ただ、倒木や枝が多く、足を取られます。

疲れた体にはこれが地味に辛いです。
足が上がらなくて、よけきれないのです。

また、クマのエリアであることに変わりはありません。


↓たぶん寝床。

(撮る余裕が出てきた)

表示もこの山に入って初めて見ました。


…倒木が多いのは分かるけど…、ピンクテープ付けた木が倒れているってダメでしょう…。
( ;∀;)


こっちのルートは基本的に道がなんとかわかるレベルでよかったです。


尾根伝いのルートなので、登ったり、降りたりを繰り返します。


この辺も、一つの尾根の頂点です。一応、携帯の電波が入ります。


倒木のアーチです。


基本的には少しずつ高度が下がっていきます。


すごい倒木のところがありました。


根っこから倒れたようです。周りの土もろとも。


こんな大木が倒れるなんて何があったんでしょうね。


行きよりは全然マシですが、それでも整備されてない登山道は疲れます。


足が棒のようになってきました。

↑この辺は一つの尾根の頂点で、地図上は神社がある場所です。
しかし、たどり着いてみれば、建物の痕跡もありませんでした。

少し歩くと、もう一つの尾根に建物が見えてきました。


コチラが神社のようです。

地図のミスか、GPSの精度不足かわかりませんが、ともかく、この神社が見えれば県道までもうすぐのようです。

鳥居も扁額も鈴も賽銭箱もない祠です。

何神社というのかわかりませんが、祠の中はこちらです。

おそらく「コンセイサマ」だと思われます。
また、立派なものを見つけてしまいました。

周辺の木には落書きが彫られた跡があります。

罰当たりな。

目の前に大木があります。

ちょうど、開けた場所ですし、少し休憩しましょう。
この辺になると、疲労のピークは過ぎて余裕が出てきました。
終盤で疲れが回復してくるなんて不思議なものです。山頂を降りてから途中の山道がけっこうつらかったです。

あとはもう少しのはず。
神社の前は急坂です。

たぶん、あれは鳥居の跡でしょう。

もはや朽ちてボロボロです。


後は笹薮エリアもありますが、


道は分かりやすくなっています。

登頂前に想定した通りです。読みが当たってよかった…。


ただ、崖沿いを歩くので、注意が必要です。
最後の最後で滑落しないようにしましょう。




谷の向こう側の山が伐採されています。


と、いうことは…、
県道が見えてきました!!!


いやあ、助かりました。


県道234号線です。


しかし、…この入口通ったのに気づきませんでした。
どんな感じだったのでしょう…?

入口から見るとこんな感じでした。

カーブミラーの下に、潰れかかった看板。

いや~~わからないですね…。これは。

来るときにはこういう光景だったようです。


見ると、わずかな標識があります。

近づいてみますと、

こんなものが。

「金勢大権現神社社殿登山口」とあります。
「ナメトコ山登山口」じゃないのですね。
こんな表示も含めて、この山、登山口の表示が道路にないのです。
それはもう、……気づきませんよ…。

ここから、車を停めた駐車場まで歩いて30分ほどでした。
迷わないで済む道路というのは歩きやすくてありがたいものです。

帰りに豊沢川沿いを進んでいきます。

(たぶん、真ん中の三角が「ナメトコ山」です。)

橋の上で「ナメトコ山」を紹介した看板がありました。

「登山道は整備されていませんので登ることができません」
うん、確かに。
登ったけどね。死にそうになりながら。


川の流れは澄んで、

だんだん広くなります。




「豊沢ダム」に着きました。


駐車場に石碑を見つけました。

かつてはここに集落があったようです。


周辺はトレッキングコースとして整備され、ジョギングやサイクリングを楽しむ人がチラホラ見受けられます。

携帯の電波も入らないのに、よくやるよ…。
(おまいう案件(´・ω・`))

豊沢ダムに着きました。

この周辺にゲートがあり、冬期間はここから通行止めになるようです。




雪止め水で水量が上がったダムはちょうど放出の時期でした。

すさまじい爆音を立てて、水が流れていきます。

ここから先は、鉛温泉。
道は花巻市へと続きます。
ダムの水はこの先の田畑を潤していきます。

【総評】
この「なめとこ山」とされるこの「ナメトコ山」には行くな!と言いたいです。
リスキーすぎます。
(*´Д`)
(終)











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6 コメント

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須賀倉山(秋田)に関して (nori)
2022-05-23 16:16:44
なめとこ山、行ってみたいと思っていたので、大変参考になります。ありがとうございます。
こちらもお役に立てばと思いコメントします。
>国土地理院が2万5千分1地形図「須賀倉山(秋田)」に山の名を記した。
上記ですが、国土地理院の地図は、日本全国を1:200,000地勢図で大きく分け、さらに1:25,000地形図で細かく記載しています。
なめとこ山のある場所は、1:200,000地勢図図名では”秋田”、1:25,000地形図図名では”須賀倉山”です。
つまり今回の件は、国土地理院の発行している「須賀倉山(秋田)」という名前の地図中に、新たに”なめとこ山”という山名を追加したという意味と思います。
地図の区分に関しては、以下が参考になると思います。
https://www.jmc.or.jp/_jmcmng/wp-content/uploads/ura202205.pdf
返信する
ありがとうございます。 (岩手吟遊詩人本人)
2022-05-24 19:27:43
リンク先。見させていただきました。浅学の私に教えてくださり、本当にありがとうございます。理由がわかり、すっきりしました!!
(*^▽^*)
返信する
須賀倉山 (蛮東K)
2022-05-31 13:25:22
ちょっと紛らわしいのですが、「須賀倉山」というタイトルの地形図にナメトコ山が記載された、ということだと思います。地形図の「須賀倉山」(秋田3号-2)に須賀倉山という山が載っていますが、須賀倉山=ナメトコ山ではないですよ。ナメトコ山は花巻と雫石の境ですが、須賀倉山は紫波と雫石の境の山です。

ちなみに中山峠に行く途中に、大空滝というすごい落差の大きな滝があります。『なめとこ山の熊』の滝のモデルだと思います。

私の山行記録です。
https://yamap.com/activities/4357040/
返信する
中山峠の情報ありがとうございます (南部吟遊詩人本人)
2022-06-07 03:26:40
山行記録拝見させていただきました。ありがとうございます。私も「なめとこ山」のモデルはそっちじゃないかと思っていました。そのうち行きたいなと思っていましたが…、もう道が潰れているっぽいですね…。
返信する
Unknown (ミゲル)
2024-07-01 00:52:12
これは面白かったです!
ご無事でなにより。
dアカウントがなくて、いいねができませんでした。
返信する
コメントありがとうございます。 (南部吟遊詩人本人)
2024-07-05 04:57:38
>ミゲル さんへ
コメントありがとうございます。
けっこうモノを知らない時期で、実に無理をしました…。
返信する

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