カナダ(オンタリオ州)も少しずつ感染が減ってきたようですが、まだまだ少ないとは言えない状況が続いています
今回の新型コロナの件で、亡くなった方達の中には高齢者施設で感染し 亡くなった方達が多いというニュースを耳にします
ケベックの方では ケアをする人手不足で、軍が支援に行ったというニュースが1ヶ月前くらいにあったと思います
カナダの高齢者施設の事は あまり詳しくはないのですが、
その背景が少しわかりました
大きく分けると long term care / nursing home(長期要介護施設) とretirement home(老人ホーム)にわかれるのかな?
long term careの方は、要介護者が多く、 以前は政府管轄でしたが今は大半を民営化してるそうです。
でも多少の支援を今も政府が行なっているらしい。
地域によって金額は異なると思いますが、私が住んでいる地域では月に20万程の施設利用料がかかり
医師や看護師、介護師が何名か常在し、日常のお世話、医療も行ってくれる場所です。
ただ、完全民営の老人ホームと比べると、安価な事もあり利用するには審査が必要で、沢山の人が待機リストに入っているそうです
安価と言っても、持ち家を売るなどして、ある程度まとまった収入がないと、毎月20万円も結構大変ですよね
さらに驚いたのは、老人ホーム(retirement home)の方で
こちらは義母が長年 看護師として仕事をしていましたが
かなり過酷な職場だった話を聞いています
新しく研修に来た人も、多くが「割に合わない」とやめていき、長年勤めていた義母は
その分も働かされていたようです
お給料も、病院勤務の看護師と比べたら、全然安い
老人ホームも、医師、看護師が交代で勤務していて、必要な薬の投与や管理など医療ケアと、介護士の方で日常の食事、洗濯、シャワー、トイレ、着替えなど
必要に応じたケアを受けられるそうです。
自分でできる人は、自分でやってもらっていいみたい
義母の話だと、毎回の勤務時間に、だいたい平均で60−80名の入居者を見回り、薬が必要な人は、その管理や投与
体調具合を医師に報告していたそうですが、人手不足の時は100名を超える入居者を見回らなくてはならなかったとのことです
驚いたのは、入居費用。
義母が勤務していた先は月に35万円。中には、月50万円なんてところも市内にあります
そして、入居前に家族がしっかり確認した方が良いと思ったのが、
完全民営なので、オーナーが金儲け主義の場合、「入居者の安心、快適な生活」は二の次なわけです
例えば、市内にある老人ホームで、屋内プールがある施設。確か利用料は月50万
ところが、このプールはお飾りで、実際は使えないのです
なぜなら、ライフガードを雇う費用が無い(正しくは、そこに費用を使いたく無い)など、利用者の安全管理ができないから
でも、第一印象を良くするために、見た目、設備投資に大金を使い、入居者から多額の利用料を徴収しているのに
その目玉施設を使えない。なんて、おかしくないですか
義母が勤めていた老人ホームでは ある年に2000万円の費用をかけて、建物の大掛かりなリノベーションし
外に出られる大きなドアを4つ増やし、開放的な空間を作ったそうなんです
ところが、そのドアには安全装置がついていない。
つまり、誰でも外にでられるわけですが、アルツハイマーの人が勝手に徘徊してしまうリスクが生まれたわけです
しかも4箇所も!!
義母の担当する入居者の中には、自分が住んでいた街へ帰りたい。帰りたい。と毎日言ってる方がいたそうです
その入居者さんにとってみたら、「外に簡単に出られる」となれば、帰ろうと出て行ってしまう可能性だってあるわけです
(とても徒歩で帰れる距離ではない)
義母は、上司に 開放的な大きなドアでいつでも外に出られる状況だと 危険が伴う入居者がいるから
せめて、ドアにセキュリティアラームをつけられないかと提案したそうです
ところが、上司は「その予算はないから無理」との返事だったとか。
2000万円も使って建物はかっこよくするのに、肝心の入居者への安全配慮に費用を使えないとは
なんて事だと、義母はかなり怒ったようですが「予算がない」で押し切られたそうです
建物をリノベーションした事で、新規入居者家族への印象が上がるかもしれません
でも、家族としては、安全と健康第一ですよね
食事も、安い添加物たっぷりのホットドックとか、茹でてチーズの粉と混ぜるだけのマカロニチーズとか
そんなお粗末な物も出されるとか。 経費削減のため!!
入居者の方達気の毒。。
日常生活に必要な事はある程度できる人達の中には、訪問看護や介護を利用し、基本自宅で過ごす高齢者も多いです。
私ならこの選択がいいなあ
子供が対象のチャイルドケアや学校の方が、安全第一で、かかり細かい規定があると感じました
カナダは子供と高齢者どちらの人数が多いのかわかりませんが、あちこちで高齢者施設が作られている様子をみると
きっと高齢者も多いのだと思います
でも、そこを利用する人の健康と安全を第一とした経営者は一体どれくらいいるのでしょうね
今回の新型コロナの感染で、大きな問題となったのが、高齢者施設に
きちんとマスクやガウンが提供されていなかったこと
「感染防止のために必要な物資への出費をしっかりしなかった事」などが
大きな原因の1つとも関係があるようです
そこで働く看護、介護師は ただでさえ割に合わない賃金で労働を強いられていた上に
感染拡大で、業務は増え、神経もいつも以上に使い、精神的にも耐えられずやめてしまう人達もいたそうです
保育士など子供と関わる仕事もそうだけど、人を育てたりお世話する仕事は
どこか社会的に軽視されてる傾向があるのかなと感じます
日本でも保育士さん達の労働対価が合わないニュースを時々目にしますよね
人をお世話したり、養育する仕事って、商売のように直接は多くのお金を生み出さないけれど
チャイルドケアや学校は「未来の人材育成」を
高齢者施設は「今まで社会や家族を支えてくれた方達へのねぎらいと、気持ちよく余生を過ごしてもらう為に命への配慮を」を
現場で働く多くの人達は、1日動き回り、精神も含め多くのエネルギーを費やして日々 お仕事されているのに
あなたの大切な家族と関わってくれる仕事をしてくれてる人達を軽視しないで欲しいですね
民営の経営者は、人の安全と安心第一で考えられる人であってほしいし、そうでない財源確保が難しい現場は
管轄の政府が もう少しきちんとした規定を作り、予算にも組み込んでくれるのが良いような気がします
大切な事は何だろう。。と、色々と考えさせられます
高齢者施設は、子供の有無にかかわらず、誰もが将来お世話になる可能性のある場所ですよ〜
将来お世話になった時に、自分の健康と安全に配慮してくれる所がいいですね〜。
今回の新型コロナの件で、亡くなった方達の中には高齢者施設で感染し 亡くなった方達が多いというニュースを耳にします
ケベックの方では ケアをする人手不足で、軍が支援に行ったというニュースが1ヶ月前くらいにあったと思います
カナダの高齢者施設の事は あまり詳しくはないのですが、
その背景が少しわかりました
大きく分けると long term care / nursing home(長期要介護施設) とretirement home(老人ホーム)にわかれるのかな?
long term careの方は、要介護者が多く、 以前は政府管轄でしたが今は大半を民営化してるそうです。
でも多少の支援を今も政府が行なっているらしい。
地域によって金額は異なると思いますが、私が住んでいる地域では月に20万程の施設利用料がかかり
医師や看護師、介護師が何名か常在し、日常のお世話、医療も行ってくれる場所です。
ただ、完全民営の老人ホームと比べると、安価な事もあり利用するには審査が必要で、沢山の人が待機リストに入っているそうです
安価と言っても、持ち家を売るなどして、ある程度まとまった収入がないと、毎月20万円も結構大変ですよね
さらに驚いたのは、老人ホーム(retirement home)の方で
こちらは義母が長年 看護師として仕事をしていましたが
かなり過酷な職場だった話を聞いています
新しく研修に来た人も、多くが「割に合わない」とやめていき、長年勤めていた義母は
その分も働かされていたようです
お給料も、病院勤務の看護師と比べたら、全然安い
老人ホームも、医師、看護師が交代で勤務していて、必要な薬の投与や管理など医療ケアと、介護士の方で日常の食事、洗濯、シャワー、トイレ、着替えなど
必要に応じたケアを受けられるそうです。
自分でできる人は、自分でやってもらっていいみたい
義母の話だと、毎回の勤務時間に、だいたい平均で60−80名の入居者を見回り、薬が必要な人は、その管理や投与
体調具合を医師に報告していたそうですが、人手不足の時は100名を超える入居者を見回らなくてはならなかったとのことです
驚いたのは、入居費用。
義母が勤務していた先は月に35万円。中には、月50万円なんてところも市内にあります
そして、入居前に家族がしっかり確認した方が良いと思ったのが、
完全民営なので、オーナーが金儲け主義の場合、「入居者の安心、快適な生活」は二の次なわけです
例えば、市内にある老人ホームで、屋内プールがある施設。確か利用料は月50万
ところが、このプールはお飾りで、実際は使えないのです
なぜなら、ライフガードを雇う費用が無い(正しくは、そこに費用を使いたく無い)など、利用者の安全管理ができないから
でも、第一印象を良くするために、見た目、設備投資に大金を使い、入居者から多額の利用料を徴収しているのに
その目玉施設を使えない。なんて、おかしくないですか
義母が勤めていた老人ホームでは ある年に2000万円の費用をかけて、建物の大掛かりなリノベーションし
外に出られる大きなドアを4つ増やし、開放的な空間を作ったそうなんです
ところが、そのドアには安全装置がついていない。
つまり、誰でも外にでられるわけですが、アルツハイマーの人が勝手に徘徊してしまうリスクが生まれたわけです
しかも4箇所も!!
義母の担当する入居者の中には、自分が住んでいた街へ帰りたい。帰りたい。と毎日言ってる方がいたそうです
その入居者さんにとってみたら、「外に簡単に出られる」となれば、帰ろうと出て行ってしまう可能性だってあるわけです
(とても徒歩で帰れる距離ではない)
義母は、上司に 開放的な大きなドアでいつでも外に出られる状況だと 危険が伴う入居者がいるから
せめて、ドアにセキュリティアラームをつけられないかと提案したそうです
ところが、上司は「その予算はないから無理」との返事だったとか。
2000万円も使って建物はかっこよくするのに、肝心の入居者への安全配慮に費用を使えないとは
なんて事だと、義母はかなり怒ったようですが「予算がない」で押し切られたそうです
建物をリノベーションした事で、新規入居者家族への印象が上がるかもしれません
でも、家族としては、安全と健康第一ですよね
食事も、安い添加物たっぷりのホットドックとか、茹でてチーズの粉と混ぜるだけのマカロニチーズとか
そんなお粗末な物も出されるとか。 経費削減のため!!
入居者の方達気の毒。。
日常生活に必要な事はある程度できる人達の中には、訪問看護や介護を利用し、基本自宅で過ごす高齢者も多いです。
私ならこの選択がいいなあ
子供が対象のチャイルドケアや学校の方が、安全第一で、かかり細かい規定があると感じました
カナダは子供と高齢者どちらの人数が多いのかわかりませんが、あちこちで高齢者施設が作られている様子をみると
きっと高齢者も多いのだと思います
でも、そこを利用する人の健康と安全を第一とした経営者は一体どれくらいいるのでしょうね
今回の新型コロナの感染で、大きな問題となったのが、高齢者施設に
きちんとマスクやガウンが提供されていなかったこと
「感染防止のために必要な物資への出費をしっかりしなかった事」などが
大きな原因の1つとも関係があるようです
そこで働く看護、介護師は ただでさえ割に合わない賃金で労働を強いられていた上に
感染拡大で、業務は増え、神経もいつも以上に使い、精神的にも耐えられずやめてしまう人達もいたそうです
保育士など子供と関わる仕事もそうだけど、人を育てたりお世話する仕事は
どこか社会的に軽視されてる傾向があるのかなと感じます
日本でも保育士さん達の労働対価が合わないニュースを時々目にしますよね
人をお世話したり、養育する仕事って、商売のように直接は多くのお金を生み出さないけれど
チャイルドケアや学校は「未来の人材育成」を
高齢者施設は「今まで社会や家族を支えてくれた方達へのねぎらいと、気持ちよく余生を過ごしてもらう為に命への配慮を」を
現場で働く多くの人達は、1日動き回り、精神も含め多くのエネルギーを費やして日々 お仕事されているのに
あなたの大切な家族と関わってくれる仕事をしてくれてる人達を軽視しないで欲しいですね
民営の経営者は、人の安全と安心第一で考えられる人であってほしいし、そうでない財源確保が難しい現場は
管轄の政府が もう少しきちんとした規定を作り、予算にも組み込んでくれるのが良いような気がします
大切な事は何だろう。。と、色々と考えさせられます
高齢者施設は、子供の有無にかかわらず、誰もが将来お世話になる可能性のある場所ですよ〜
将来お世話になった時に、自分の健康と安全に配慮してくれる所がいいですね〜。