9月のとある平日、軽井沢アイスパークにチーム練習に行ったのですが、現地に着いて車を降りても涼しさを感じませんでした。東京よりは確かに涼しいのですが、湿気が纏わりついてくるような不快な空気が漂っていて、とても避暑地とは思えませんでした。
カーリングホールの中はもちろん氷はあるし空調も効いています。練習を開始して、最初の20分ぐらいは氷の上にじょうろのようなもので撒いた水(ぺブルといいます)が凍りきっていないのでストーンの滑りが悪いのですが、この日は時間が経ってもストーンの滑りは悪いまんまでした。ストーンの滑りが悪いときはウエイト(ストーンをデリバリーするときの蹴りの力)を上げて調整するのですが、例えば的となるハウスの円の中心を狙っていつもの調子で投げるとハウスのはるか手前で止まってしまうような状態でした。この日は最後までこんな感じでしたが、一定の強さで投げる練習もしたし、こんなコンディションで練習したことは今後の役に立つと思いつつ練習を終えました。リンクから廊下に出ると、うんざりするほど猛烈に湿った空気が襲い掛かってくる有様で、すぐに回れ右してリンクに戻りたい衝動に駆られました。
そんな環境で練習してから2週間余り経った週末、同じ軽井沢アイスパークでの「関東選手権東京都代表選考会」がありました。もう、あの蒸し暑い空気ではありません。氷もノーマルに近い状態に戻っています。
ところが、我々の体が覚えこんだウエイト感覚は完全にノーマルに戻っておらず、ミスショットを連発して散々な状態でした。試合を重ねるごとに徐々に感覚が戻っては来ましたが、既に時は遅く残念な結果に終わりました。
氷は水が凍ったものであり、水は文字通り水平に拡がるので氷の表面は水平なはずと思われますが、冷凍装置の位置や外気が入るドアや建物の日当たりなどのいろいろな条件で凍り方は均一になりません。凍ったあとも、間接的に入った外気の影響や観客の数などの影響を受けて氷の状態は変化します。試合に勝つためには氷の状態の変化を素早く読み取って、適切なウエイトで投げる技術も必要になって来るのです。
で、今回練習したことが無駄だったのか?目先の勝利は逃す結果となりましたが、特異なコンディションで練習したことはいつか役に立つはずです。次、頑張ります!!
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