八王子の夕暮れ、時折、雪がチラつきました。
1993年1月22日、68歳で亡くなった、
小説家、安部公房の墓参りに行ってきました。
前回の献花とは違う花が供えられていて、
安部さんの存在が薄れ行く中、
根強い、ファンがいることに、うれしく思いました。
昨年、どこの大学だったか忘れましたが、
文化祭の仮装で、段ボールを被った学生の集団がテレビに映っていました。。
安部氏の「箱男」の男の奇妙な心理を探っている、というわけです。
キャンバスでは、まだ安部氏が生きている、と、驚きもしました。
安部公房の晩年は、文壇付き合いは司馬遼太郎くらい、
安部公房が文学者として、認めていたのは、
大江健三郎と
村上春樹もこの人の前では無気力になると言わしめた、安岡章太郎。
故人となった今、いろいろなエピソードを語ることは出来なくなりましたが、
スキャンダルも貫き通した、孤独な最期。
墓前では、講演を終えた公房がスポットライトの中で、
演台からから花一輪、抜いて、前列の聴講者に手渡たす、
粋な仕草が、ありありと浮かんできました。
もう50年くらい前、公房43歳の時でしょうか!
「燃え尽きた地図」が出版された頃でした。
石川淳氏は、
享年、昭和62年12月29日 86歳
安倍公房が文壇にデビューしてから、
本格的に弟子入りした、いわば師匠です。
石川さんのお墓は公房のお墓と直線で結んだ最上段にあり、
安部公房を見守っているかのようです。
☝2016年11月13日、石川淳氏の眠る区画から撮影
これ以上降るな!と言いながら、今日は供養で一杯です。
明日から3日ばかりの仕事、早い眠りが要求されます!
ではまた!
作品は、若かった頃のワタクシには
鮮烈でしたねぇ。
これぞ、
作家・小説家ですよ。
近頃の作家とは
それこそ、器が違い過ぎます。
偉大なり、安倍公房!!!
酒のせいではありません!
つい、涙があふれます。
偉大です!