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創業106周年きものと洋服のお手入れ専門店 一級染色技能士の仕事事例と日常生活

本疋田絞り45建て染色後 黄変しみ・汚れ 新反洗い・しみ抜き 正絹素材

2022年06月14日 | 着物(湯通し・湯のし・新反洗い)

皆様こんにちは

山三三ツ屋染舗の三ツ屋邦孝です。

いつも当ブログをご覧いただき誠にありがとうございます!!

お母様の箪笥の中から出てきた布地ですが、何か分からずに色々とネットで検索しても

分からなかった中で当店のブログがヒットしたらしくて、当店にご連絡がありました。

仕上がって来た、銀ねず本疋田絞り45建てを検品して30年前の白生地だったので

汚れと黄変しみがありました。

本疋田絞り45建て染色後 黄変しみ

本疋田絞り45建て染色後 黄変しみ

本疋田絞り45建て染色後 黄変しみ

本疋田絞り45建て染色後 黄変しみ

本来白生地は製造時に練工程を経て白くなっていますが、製造後6か月を過ぎると

酸化して黄ばんでくる為に、再度練って白くしてから染色工程に移っていきますが

絞りの白生地の場合は再練りをする事が出来ない為にそのまま染めて、絞りを解いて

いる為に、染上がった45建て本疋田絞りですが、生地の汚れや黄変しみが残った状態で

返ってきたので、このまま仕立てる訳にも行きません。これこそ洗い張りを行える

一級染色(染色補正作業)技能士としての真骨頂で、しみ抜き、染色補正と

クリーニング師としてのドライクリーニングと洗い張り職人としての新反洗い、

持っている技術を全て駆使してリカバリーを行っていきます。

現在あまり行っている業者が少なくなった手のし技術も駆使します。

最初に生地全てをしみ抜き工程と下洗い(ブラッシング)を行って油性の汚れを徹底的に

落としてからドライクリーニングを行いました。

次に黄変しみ抜きを行いました。黄変しみ抜きを行うと染まった銀ネズ色が脱色して

白くなりました。絞り染はおそらく蒸しの工程を行っていないので、染が弱い事を

改めて肌で感じました。その後に新反洗い(水洗い)を行いました。

本疋田絞り45建て 新反洗い後 仕上げ前

水洗いを行い乾燥後に絞りの目が戻っています。

絞りを伸ばさない様に乾燥してその後に湯のし(テンター機)を掛けて

幅出しをして絞りの目を伸ばしてた後に手のしをして絞りの目を本来の状態に

戻してました。

本疋田絞り45建て 新反洗い仕上げ後

新反洗いをしたのでかなり綺麗になりました。

本疋田絞り45建て 新反洗い後

本疋田絞り45建て 黄変しみ抜き後

本疋田絞り45建て 黄変しみ抜き後

脱色した色掛けを行いました。

本疋田絞り45建て 新反洗い後

染上がった状態では、それこそ古着の様な状態で汚れと黄変しみが有りましたが、

本来であれば全体的に漂白を行いもっと白くしたかったですが、黄変しみ抜きを行い

染色の弱さを知り新反洗いと部分、しみ抜きで止める事にしました

絞りは着用でお尻の部分などが伸びやすいので、表地の裏側に薄いゴース生地を

縫い合わせて裏打ちを行いますが、現在札幌市近郊で裏打ちを行ってくれる職人が

居ない為に、再度問屋さんを通じて京都に外注を行います。

染め上がりを検品してくれた問屋さんが新反洗いとしみ抜き後の状態を検品して

随分綺麗になったと驚いていましたし、絞りが水洗いを出来る事を初めて知ったと

おっしゃっやってくれました。ふと考えるとこの品物、津軽海峡を何度渡るのか

最後に数えてみます。

 

着物と洋服のお手入れは

厚生労働大臣認定一級染色補正技能士のいる 

山三 三ツ屋染舗にご用命下さい。

〒062-0902

札幌市豊平区豊平2条2丁目2番20号

電話011-811-6926 FAX011-811-7126

営業時間 9:00~18:00

休日 日曜・祝日

メール mitsuyasenpo@train.ocn.ne.jp

ホームページ http://328senpo.sakura.ne.jp

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