顎関節症

2006年12月06日 | Weblog
【顎関節症】 がくかんせつしょう 
temporomandibular arthrosis


まず、鏡の前で大きく口を開けてみてください。

痛みなく、スムーズに、まっすぐ顎(あご)が開きますか?

指がタテに3本入りますか?


顎関節症の症状としては、
 
 (1) 「開口制限」=口が開かない
 (2) 「運動異常」=スムーズに動かない
 (3) 「咀嚼筋(そしゃくきん)の疼痛」=顎を動かすたびに痛い 
 (4) 「関節雑音」=ゴリゴリと音がする

といった4つの問題のうち、一つ、もしくはいくつかが同時に起こります。

原因としては、
  (1) 下顎を動かす筋肉のアンバランス
     ※ 主に、外側翼突筋(がいそくよくとつきん)・
      内側翼突筋(ないそくよくとつきん)という筋肉
  (2) 関節円盤の位置異常(外側翼突筋の短縮によって起こる)
  (3) 経過が長い場合は顎関節の変形

などが挙げられます。

治療法のながれ(一例)

(1) まず始めに、

MET(マッスル・エナジー・テクニック)という、ストレッチの一種を利用して、

顎関節の筋バランスを整えます。

(2) つぎに、

顎関節周囲の筋肉のアンバランスを生み出す背景となっている、

上部頚椎(けいつい)の可動性の低下(動きづらさ)をJM(関節・モビリゼイション)という方法で改善します。

(3) 続いて

顎関節や頚椎にばかり負担が集まってしまう周囲の状況にテコ入れして行きます。

脊柱全体のアライメント(背骨の配列)と、全体の筋のアンバランス(弱化した筋と過緊張した筋のバランス)を整えます。 


(4)最後に、

効果を持続させるためのセルフ・エクササイズを指導します。


治療の経過
初回の治療で大きく改善し、その後の2~3回の治療でよくなるケースがほとんどです。

ただし、いちじるしく関節が変形していたり、筋肉の器質的変化

(きしつてきへんか=症状の経過が長いと、筋肉が「繊維化」といわれる'すじ肉'のような組織に置き換わってしまいます)

がある場合は、ある程度継続的な治療が必要です。

ようは、治療は早い段階の方がよいということです。


自分でできる方法 「SELF・MET」

ゆっくりと口を開き、下アゴが左右どちらに寄るか、確認します。

ここでは右に寄ってしまっている場合の問題を取り上げて説明してみましょう。



(1) 右の手で、右のアゴを右手のひらで左へ軽く押し込みます。



(2)アゴを押さえている右手をアゴで押し返します。

出せる力の2割程度の力で押し返し、3~5秒キープします。



(3)アゴの力を抜いて、5秒間リラックスします。



(4)1~3の手順を3~5回ほど繰り返します。

(5)アゴの動き、開く距離を再確認します。



「字だけじゃ分からん」という方は

とよたま手技治療院HP「適応症例」の「顎関節症」に画像がありますので、

⇒http://www.toyotama.net/

をご参考ください

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