正しいストレッチの方法=その3・完結編=

2015年01月09日 | セルフケア

昨年の9月末にアップし忘れていた記事を発見(^^;)

「正しいストレッチ」の完結編です。

折角書いたので、公開させていただきます。

シリーズはこちら

・正しいストレッチの方法=その1=

・正しいストレッチの方法=その2=

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さて、「正しいストレッチ」完結編。

最後はストレッチの健康の保持増進に対する位置づけをお話ししたいと思います。

 

皆さんもご経験があると思うのですが、筋肉は使えば疲労し固くなります。

強く(もしくは長時間)使うことで過労に陥った筋肉などには老廃物がたまりやすく、

ストレッチには、筋肉を弛緩させる中でそうしたゴミを筋内から洗い出す作用があります。

なので、凝り固まった筋肉に生じた痛みやコリの緩和にストレッチが利用されるわけです。

でも、ここではそうした痛みや不快感の除去・緩和以外のストレッチをすることの意味をお話ししたいと思います。

 

そもそもの疑問として、ストレッチで柔軟になることがどう健康につながるのでしょうか?

その点についてザックリとお話ししたい。

(あくまでザックリと、です。同業の先生方は文中の「筋肉」は=軟部組織全般ととらえてみてください。)

 

筋肉は骨と骨をつなぎ、収縮と弛緩をすることで関節を動かすモーターとして働く装置です。

それが固く縮みこむと関節の動ける範囲は小さく狭くなってしまいます。

すると、隣りの関節が動けなくなった関節の代わりに大きく使われだします。

そうして身体は失われた機能を補い合うんですね。

ホント、生物の構造ってすごい装置ですね。

 

ただし一方で、負担を請け負った関節には当然無理がかかります。

こうした状況が続くと、動きの悪さを肩代わりした関節が故障の憂き目にあってしまうんです。

また、関節を取り巻き、支え動かす筋肉にはシーソー関係があるんです。

拮抗筋(きっこうきん)なんて言葉、聞いたことあるでしょう?

肘だったら曲げる筋肉である二頭筋と伸ばす筋肉の三頭筋がそれです。

そうした拮抗関係にある筋肉の片方が縮みこんでしまうと、

その関節自体の運動に狂いが生じて故障したりもするんです。

こうして筋肉の過度な緊張は様々な形で筋骨格系の(関節や筋肉の)トラブルへと発展してゆくんです。

 

また、同じことの延長上の話なのですが、もう少し全体的な観点から見ましても

関節の集合体である私たちの骨格全体の並び、すなわち姿勢(洒落た言い方ですと「骨配列」「アライメント」と申します)も

崩れてしまいます。

すると、何をするにも正常な姿勢に比べて「余計な力」が必要になるんですね。

すると、

疲れやすくもなるし、故障もしやすい。

だから一般論として「姿勢を治そう!正そう!」という話がでてくるわけですが、

姿勢を崩す要因となっている筋肉(その他の軟部組織を含めてですが…)の緊張を残していては

そもそも正しい姿勢を楽にとることができません。

「正しい姿勢」の正しい姿勢たるゆえんは、姿勢を維持するのが楽であることにあります。

かっこつけた言い方をするならば「姿勢保持のエネルギー効率がよい」ということになります。

縮んだ筋肉の姿勢を崩す力に対抗して無理に「正しい姿勢」をつくろうとしても、

かえって余計な力が必要になってしまいます。

これでは一見同じ「正しい姿勢」であっても、その中身は正反対でしょう!?

なもんですから、まずは固く縮みこんだところを和らげる必要があるんです。

その道具として「ストレッチ」はとてもいい道具だということです。

何がいいって、自分でやる分にはタダなのがいい(笑)

 

ただ、誤解のないように加えるならば、柔らかければ正しい姿勢が取れるというわけでもありません。

重力に対して四肢・体幹・頭をバランスよく(つまりは各体節の質量が下位の質量中心にバランスよく乗っている状態)位置させるだけの筋力と、それを維持する円滑な神経系統の働きが必要です。

こうした働きを取り戻し高めるにはトレーニングの要素が不可欠です。

こうした理由からですね、私的には治療において「形態の正常化」ではなく「機能の正常化」ないし「最適化」を目指す方がいい、

と考えています。

ん?

話がそれてきたかも…

話を戻して、

ストレッチのこうした変化は(ずいぶん戻しましたが文脈を見失わずについてきていただけると嬉しいです)

私たち治療家が普段の治療で引き出す効果そのものなんですね。

つまり、ストレッチというものは、私たち治療家が施す治療による効果そのものを

自分で手に入れることが出来る、なんともお得な技術なんです!

「効かない」と思われていながらも、実は

「上手にストレッチが出来ちゃったら僕も商売あがったり♪」

って位の効果を持っているのが「ストレッチ」という技術なんです。

 

ふう、大分長くなってきたな(*´з`)

このシリーズの内容を、かるくまとめてみましょう。

=まとめ=

・ストレッチはちゃんとやれば効く!

・その方法もとっても簡単!やさしく伸ばして時間をかけるだけ!!

・ストレッチの習慣はとよたま手技治療院に支払う治療費の大幅な軽減につながる!

=楽しみに使えるお金が増える!

 

と、いうわけで、

わたくしといたしましては、

日常の一コマにストレッチタイムを設けていただけたら嬉しいですね。

時間ができたら、またちょこちょことストレッチの動画なんかも挙げさせていただきますので

ぜひご検討くださいませ。

では!

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以上、大分引き伸ばしてしまいましたが「正しいストレッチ」完結編でした。(^^;)


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