詳細不明だったテナーギターですが、
デュッセルドルフの弦楽器コレクターのサイトで、
そっくりな楽器を発見しました。
上の写真と比べてみて下さい。(リンク切れてしまいました)
De Vekey のバリトン・ウクレレとあります。
ボディー形状、モザイク、裏板の木目など、
同じ人が作ったとしか思えません。
調べてみた所、イギリス Bournemouth という街の製作家、
Aladar De Vekey である事が分かりました。
19世紀末頃からその街に住み、
主にパーラーサイズのギター等を作っていたそうです。
テナーギターを譲って頂いた方もロンドン在住で、
19世紀末から20世紀初頭の楽器だろうとおっしゃっていたので、
先ず間違いないのではと思います。
先日の「ショーロの森」ライブでテナーギターのお披露目をしました。
今回は「A Ginga do Mané」と Pedro Amorim の「Já Nem Me Lembro Mais」の2曲。
音の通りも良く、その独特な音色に好評を頂きました。
音域は通常の鉄弦アコースティックギターとほぼ同じなのに、
調弦や弦長が違うので全く違った響きがします。
これが弦楽器の不思議なところ。
ケースがなかったので特注で作ってもらいましたが、
バンドリンと2本持ち歩くのはちょっと大変です。
いつかテナーギターだけのライブも出来ればと考えています。
最近入手したテナーギターと格闘中です。
素朴な音色がたまりません。
調弦はバンドリンの五度下。
楽器の保持はバンドリンより楽ですが、
弦長が長いので運指はギターに近くなります。
困ったのは記譜法。
バンドリン同様に実音にすると下線だらけになってしまいます。
五度上げの移調譜も考えましたが書き直しが面倒です。
結局、通常のギター譜のようにオクターブ上げ表記にしました。
音域はギターとほとんど同じなのでこれは妥当なところでしょう。
あとはバンドリンから持ち替えた時に混乱しないように慣れる事。
弦楽器は音より視覚で覚えている要素が多いですから。
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6/5追記
曲によっては実音表記の方が良いようです。
それだけ使える音域が広いという事でしょうか。