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昭和と師弟愛 小松政夫著

2017年12月18日 | 修養
 小松政夫氏が師匠の植木等氏との師弟愛を描いた本がある。

 「昭和と師弟愛」小松政夫著 (KADOKAWA)

 そこには、うらやましくなるようなエピソードがたくさんあった。

○ スーパースターだった俳優の鶴田浩二氏が、無名の付き人時代だった小松氏に声をかけ、次のように言ったそうである。

「先日、植木等さんと話す機会があったんだが、昼休みの1時間、うちの小松が、うちの小松が、と、殆ど君のことを話されていたよ。」

 師匠の植木等氏は、無名だった弟子の小松氏を方々で紹介し、名を売っていたそうである。


○ 小松氏が、芸能事務所から独立する際は、上層部を呼んで、次のように言ったそうである。

「小松は辞めて独立するけれど、もし、おまえらが干すとか、意地悪するとか、そういうことがあればオレが承知しないからな。」

 
○ 小松氏のネタ、淀川長治氏の物まねをした際、「私、このネタばっかりですね。」と卑下するようなことを言った。その後に、植木氏に呼ばれて、こう言われたそうである。

 「この芸は、君が血を吐く思いで作った芸だろう。それを何で、“こればっかり”なんて言うんだ。誇りを持ちなさい。」


 叱られながら、励まされながら、弟子として心に残るエピソードが、たくさん書かれている。読み終わったとき、清々しい気持ちになれる本である。

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