12月8日 日曜日 時々
日本時間で?83年前の今日、旧日本軍が真珠湾を攻撃した。
安全保障上の理由からだったが、「日本悪しかれ」論者…主に左派はこれを批判してやまない。
当時の日本を取り巻く世界情勢を見ると、全肯定はしないまでも全否定はできないと考える。
禁油などの制裁で当時の日本は徐々に追い詰められていたのだ。
そしてこれは主たる対戦相手となったアメリカ側の事情だが、国内が厭戦ムードだったため、どうしても日本に第一撃を撃たせたかったという。
国内輿論向けには「リメンバー」と言って利用したわけだが、実際には当初から「ウェルカム トゥ パールハーバー」だったわけだ。
ここまで追い詰めれば日本は立たざるを得なくなる(立たなければ亡国)、それが分かっていたからこそ攻撃に備えてハワイ真珠湾には航空母艦は居らず、壊されても構わない旧式の戦艦ばかりが並べてあったわけだ。
日本側としても、最初から攻撃は決定事項ではなく、交渉がまとまればどの地点からでも艦隊を引き揚げるつもりだったと聞くが、上記の理由から日米開戦は避けられなかった。
そうなるように包囲網を敷かれ追い詰められていたわけだ。
では、それ以前に日本に矛を納めさせることができたかだが、結局どうあっても開戦は避けられなかったのではないか?
早い時点で日本の独立を認める代わりに、アジア太平洋への進出を止めるように言っていた場合を考えてみた。
つまり日本が欧米列強にゴメンナサイしていた場合だ。
そうなると当然、東南アジア諸国は現在も欧米列強の植民地のままだったかもしれない。
それに一時的に独立を継続できたとしても、最終的には同じ結末を迎えたのではないかと思う。
当時も今も、Chinaほど巧く立ち回れたとは思えないのだ。
欧米列強の植民地になっていた東南アジア諸国の解放を手助けする代わりに資源を分けてくれと約束していた以上、ゴメンナサイして矛を納めるという選択肢は考えられないだろう。
攻撃にしたところで本気度は高くなかったと思う。
何故なら、狙ったのは停泊していた軍艦だけで、港湾施設(特に燃料庫など)は一切狙わなかった。
アメリカ側の証言だが、もし燃料庫を狙われて全部ダメにされていたらすぐには立ち直れなかったと分析している。
徹底的に、アメリカを本気にさせるならそこまでするのがセットだろうが、それをしなかった。
(まぁ、武士道精神の現れで軍艦のみを攻撃の対象にしたと考えられなくもないのだが…)
ともあれ、軍艦の破壊だけでは一時的に軍港の機能をマヒさせるくらいしかできない。
指導部としても、資源の少ない国であるから当初は日本に有利な条件で早期講和に持ち込みたかったようだが、結果はご覧の有り様。
優勢だったのは山本五十六などの分析の通り最初だけで、資源不足や戦略ミスから徐々に劣勢に傾いていった。
もとから何年も戦争を継続できるような国ではなかったのだ、当然だろう。
だが、これがあったからこそ今の日本がある。
今の価値観のみで見るから間違える。
本質を理解するには当時の世界情勢なども視野に入れて考えるべきだ。
長々と書いたが、僕は先人の決断を支持している。
後ろ向きな思考では、身も心も敗戦国のままだ。