久しぶりに名古屋競馬の話題。
読売新聞のネット記事に、約15年ほど前に約40億あった名古屋競馬の累積赤字が、とうとう今年度で解消される見込みだという記事を見つけた。
主なる要因は、やはりネットでの馬券販売とのこと。
JRAや南関東との連携が功を奏した形だ。
ただ忘れてならないのは、イベントなどコツコツとした現場の努力や、賞金の大幅削減の中でも続けていきたいという人の情熱も忘れてならないだろう。
自分が名古屋に戻ってきて名古屋競馬に通い始めた頃は、思えば名古屋競馬が一番苦しかった時期のように思う。
同じ東海の笠松競馬や北海道のばんえい競馬では、実際に廃止を目の前にした危機的状況にまで追い込まれていた。
と同時にまた、地方競馬を守ろうという気運、新しいネットを通じた競馬ブログや競馬サイトの開設などが盛んになってきた時期でもあった。
存在の善悪とか正否とか、そんなことまで語られることもあった。
競馬とは?
地方競馬とは?
誰のための競馬?
何のための存続?
糸口はなかなか見つからず、結局はビジネスが成り立たなければどうしようもないという、ごく当たり前でどうにもやるせない結論に達しては悶えていたこともあった。
自分自身としては、ただ通い詰めていた御近所の競馬場に愛着を感じていただけであったのかも知れない。
茜ちゃんやキングスゾーンや売店のオバちゃんや毒を吐くパドックのオヤジや・・・、関わるすべての人の作り出すその時間と空間に対して。
・・・ただ、愛着があったのだと思う。
最近はめっきり顔を出すことも少なくなった。
なぜだろう。
それは自分でもわからない。
ただ、こうやって自分のいた場所がまだそこにあり、そしてこれからもそこにあるいうのが嬉しくないわけがない。
いつか人はいなくなる。
でも存在がある限り、それは次の人へと受け継がれていく。
競馬を動かす人も、見つめる人も。
それが大事なのだと思う。
なぜだか今、思うことはそれだけしかない。
弥富移転まで、あと3年余りとなった。
どんこの空に、自分はあとどれだけいられるのだろう。