御歳暮は何を贈りましたか?
どこで買いましたか?
誰に贈りましたか?
それは何のために贈るのですか?
あの人は蕎麦が好きだった。
だから本当に美味しい蕎麦を探す旅に出る。
そこでしか食べられない蕎麦を買いに行く。
5000円の買い物に、10000円を費やす。
本当に大切な人へは、たったひとつの買い物のために旅に出る。
それは思っている以上に楽しい。
それを無駄なことだとお思いですか?
今や街中のデパートへ行けば、日本中のほとんどの欲しい物が手に入るはず。
それは幸せなことですか?
まとめて買ってばらまけるくらい、世の中は便利ですね。
それでいいと思えば、それでいいのでしょう。
お金や時間が大切だということを、生まれた時から教わってきた。
でも大切にしようと思えば思うほど、それは手の平から零れ落ちてゆくことに気付きませんか?
誰かのために旅をする。
本当は、自分が一番楽しんでいるのかも知れない。
お金と時間を使っても、気持ちの質量は変わらない。
むしろ膨らんでいく。
損をすると思うのなら、それは止めた方がいい。
簡単なことのように思えても、それは簡単ではありません。
きっとまだ時間が足りないのです。
きっとまだお金が足りないのです。
見返りを期待したいのなら、それは止めた方がいい。
当たり前のように思えても、誰もそんなに慈愛に満ちてはいません。
きっとまだ時間が足りないのです。
きっとまだ気持ちが足りないのです。
誰かのために旅をする。
それは誰よりも自分への回環。
それは何にも代え難い、自分自身の宝物になるのです。
誰かのために旅をする。
幸せな気持ちを胸に抱えて。
今年はそんな年にしよう。