生理的問題の検証

女性はよく「生理的に嫌い」という言葉を使う。
ワタシもこの言葉、使用することがある。
人によって温度差はあるだろうが、
つまりは「どういう理屈をつけてもダメはダメ」ということなのだ。

地球上に、自分と同じこの時を過ごし、出逢う、
それは奇跡に近いほどの偶然で貴重なものなのに、
出逢いたくない相手が存在することも確かなのだ。

今夜のナイトウォークで「生理的に嫌」な相手に行き会ってしまった。
つんちゃ球場を出ようと、扉に近づいた瞬間、
目に入ったのは黒く細長いものが、
くねくねを体を動かし横切る姿だった。

出たっ！
体長４０～５０cm？くらいのヘビだった。
といっても見えたのは後方半分くらいだったが・・・。
「な、なんでこんなところにいるんだよぉー。
　ワタシの視界に入ってくるんじゃない！消え失せろー」
という心の叫びが届いたのか、
その殺気が電気に変換してエネルギー伝導があったのか、
つんちゃがその見慣れぬ生き物に烈しく吠え立てた。
姿が見えなくなってもなお吠え続け、一段落した後、
ワタシを振り返り、
「こんなもんで、どないやろ？」という表情をした。

喜怒哀楽の「怒」の表現力は抜群のつんちゃ。
今回も非の打ち所のない「怒」であった・・・

「生理的」というのは心理学者によれば、
本能からくるものというより、
過去の経験の積み重ねを無意識に行った結果ということらしい。

ヘビは過去にワタシにいったいどんな嫌がらせをしたというのか？
否！である。
奴らに罪はないのだ。
わかっていても、そこは無意識の積み重ねが「生理的」なのだから仕方ない。
許せ。

つんちゃ球場を後にし、中央公園に向かう途中、
その角にある家が「姫ちゃん家」だ。
イングリッシュブルドックの姫ちゃん。
もちろんその名の通り（いかつい顔の）女の子。
つんちゃはどうもこの姫ちゃんが「生理的に嫌い」らしい。
５ｍ手前から物凄い助走をつけて唸りながら突進して行く。
相手が門扉の中で出られないというのをちゃんと計算に入れているあたり、
さすが「ヘタレ」の誉れ高い？つんちゃである。