中島ブラザーズ ”弟”の「外で遊ぼう!」

近頃は日本海で、ヒラマサを追ってばかり。よって磯釣りや渓流釣りは休止状態ですが…。

自衛隊、北に向かう

2011-03-19 12:30:00 | その他
■北へ向かう車両群■

 先日、所用があって京都へ向かう途中、重機や人員を乗せて今回の地震の被災地へと向かうと思しき自衛隊の車列に遭遇した。

 阪神大震災の発生時にボクの住んでいた地区は、被害が少ない方であったが、それでも救出に向かう自衛隊員を見掛けることもあったし、実際に近くの港に接岸していた自衛艦から給水を受けていたから、彼らの活躍は実際に目にしていた。
 また、その後に起きた中越の地震などでも彼らの活躍はTVを通してではあるが、確認済みだ。

                
                           ●北へ向かう車列●

 そして今回の震災でも、数ヶ月前にどこかの政治家センセーが「暴力装置」と呼んでいたことにも臆することなく、たとえ津波が再び襲うかも知れない瓦礫の山の中であっても、たとえ放射性物質の濃度が高い地域であっても、自分の任務を黙々と果たしつつ、多くの人々を救出し続けている姿を本当に頭が下がる思いでボクは見つめている。

 ボクたちが納税などの義務を果たしたうえで得る数々の権利の中には、当然国から「生命及び財産を守ってもらう」ということも含まれるハズであり、それは権利の根幹に近いものだと思う。そして一度災害が起きた際に一番頼りに出来るのは、やはり自衛隊であることは確かな事実である。
 日本国内には自衛隊=軍隊として捉え、予算を増やしてそれを強化することは、直ちに戦争に繋がると懸念する人が多い。しかしながら、そんな意見を持つ人達の目に、今回の震災における自衛隊員が活躍する姿はどう映っているのだろうか…?。
 
■子供手当よりも…■

 報道によると自衛隊には、例の子供手当が満額支給された場合の予算よりも低い予算が充てられているという。しかし、今回のような地震が起こり、道路が寸断されて「陸の孤島」と化した地域に取り残された人々や瓦礫に埋もれた人々などを一刻も早く救出するには、今より多くの予算を与え、装備等を充実させることが必要だとボクは思う。
 シロート考えではあるが、例えばヘリ空母のようなモノがもう少し数多くあれば、津波が収まりつつあると判断した時点で被災地の沖に急行し、被災地との間をヘリコプターでピストン運転のように行き来することもできるだろうし、上陸用舟艇のような艦船がもっと数多くあれば、港のないところでも直接接岸して大量の人員や重機、物資なども運び入れることができるのでは?と想像してしまうのだ。
 また、福島の、原発内の燃料を懸命に冷やそうしている東京電力の職員をサポートしているのも自衛隊員だが、今回、隊員に「原発事故に対する訓練は受けさせていない。」ということが露呈してしまった。今後はそういった訓練と装備の充実を図らなくてはならないし、より強力な防護服の開発や、敷地内にテロリスト等の侵入を許さないためには警備をどうするのか?ということも含めて考えてゆかなくてはならないと思う。

 軍事力は人を救うことも殺すことも出来る、言わば「両刃の剣」だ。それを使いこなすには我々国民一人一人がまず歴史の経緯を理解したうえで、その個人個人にとって正しい意見を持つことが必要になると思う。そして何よりも自衛隊をコントロールすべき政治家にしっかりとしたビジョンを持ってもらうことが何よりも大切だと思うのだが…。
 それはいわゆる「シビリアンコントロール」というヤツなのだが、選挙によって国民から委託されたコントロールすべき立場にある人間が簡単に「暴力装置」と言ってしまうのは、10万人規模で動員できる別組織を創設する代案があるからだとでも言うのだろうか?。

 闇雲に拒絶しているうちに「救えるハズだった生命と財産が、救えなくなってしまう。」コレが心配だ。

                
                     ●隊列の先頭付近を走る「指揮車両?」●
(後部に「16普本」とあることから、長崎県大村からの車両かも?。だとしたら、仙台までの移動距離は1500kmを越えるのでは?「本当にご苦労様です。」)


追伸

 この記事をボクが実際に書いたのは、3月の15日だったが、その後の17日には米軍の海兵隊のモノであろう上陸用舟艇(ノルマンディー上陸作戦で使われたような船)で、直接浜に乗り上げて自衛隊のトラック等を揚陸している映像が映し出されていた。今後は「こんな船を数多く装備しなければ」と強く感じた瞬間だった。
 近畿で磯釣りをする人なら誰でも知っていると思うが、紀伊半島一帯のリアス式海岸の奥には、「陸の孤島」と言われる、僅かに開けた平地に展開する町や集落が数多くある。
 今後高確率で起こると言われている南海や東南海地震等が実際に発生し、それら紀伊半島の町々が津波に襲われた場合は、地形や道路網が似ている今回の三陸海岸と同じ結果になることは必至であると思う。当然ながら、海から押し寄せる災害は海岸線の被害が一番ヒドくなるだろう。だからこそ海側からの緊急アプローチが必要になると思うのだ。
 今後は可及的速やかに「人を救う装備」として、これら艦船を充実させる論議を展開していって欲しいものだ。
コメント
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