裁判所で実刑判決を言い渡され
拘置所に返される護送車の道中
夕焼けがおおきくて
とてもきれいだった
1○年の求刑に対し
○年の判決が裁判員裁判で
決定された
拘置所に着くとすぐに
上官職員からのフォロー
がはいった
長期に渡る刑が確定した
収容者の自殺を懸念し
行われるようになっている
ようだった
おれは求刑からいくらか
まかったことに、
そして久々にみる
あの大きな夕日に、
少し浮かれていた
全然たいしたことない
前向きに頑張る、と
意気込んで見せた
その晩の夕食は
サンマの塩焼きだった
布団に入って興奮が冷めてくると
○年という言葉にやっと現実味が
湧いてきた
煎餅布団がやけに重く感じ
おしつぶされそうになり
やっと涙が出はじめた