年寄りの漬物歴史散歩

 東京つけもの史 政治経済に翻弄される
漬物という食品につながるエピソ-ド

慶應三年生まれ

2009年03月05日 | 福神漬
慶應三年生まれの七人の旋毛(つむじ)まがり 坪内祐三著
漱石・外骨・熊楠・露伴・子規・紅葉・緑雨とその時代
七人の慶應三年生まれの道筋をたどっていった本。明治16年頃から日清戦争が始まるまで明治文壇史だった。まだこの時代は小説家が食べ物を書く時代でなく、新聞読者の要求する小説を作家に求めていた時代であった。新聞に載せる小説は年々変化していく時でもあり、今ではそのようなことは忘れされ誰も知らない。そんな文章の中に福神漬の資料を求めるのはさらに困難なことになっている。
 明治22年2月11日に憲法が発布されその後日本は保守的になった。憲法発布当日に急進的に洋風化を勧めた森有礼が暗殺されたのがその象徴である。旧い戯作者から新しい口語体の小説を創作してゆく時代で明治20年代は慶應三年生まれも20歳代となる。
 最近の作家の味めぐりの本はいつごろから始まったのだろうか。
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