井関隆子日記 下巻1

井関隆子日記　下巻
下巻を読み始めたのだが中巻に気になる日記があった。天保13年の日記だがアヘン戦争の経緯から結果までの情報をかなり知っていたようである。アヘンのことを悪しきタバコと思っていたようである。幕府はアヘン戦争の結果を知って異国船打払令から天保13年薪水給与令と異国船の対応を変えた。しかし、開国は想定していなかった。井関隆子の家にはペリー来航時、久里浜で応接した浦賀奉行戸田氏栄がしばしば訪問していた。井関家には幕府上層部の情報がかなり集まっていたようである。
浦賀の漁民等は異国船を取り巻き、さらに乗り込み物々交換等を行ったという記録がある。結構好奇心の旺盛な人たちが多く、ぺりー来航時に野次馬整理したのが大垣戸田藩の小原鉄心だった。この時期どの程度の人たちがアヘン戦争のことを知っていたのだろうか。