年寄りの漬物歴史散歩

 東京つけもの史 政治経済に翻弄される
漬物という食品につながるエピソ-ド

割れたスイカ

2012年05月28日 | 築地市場にて
今では昔話となりつつあるが築地市場に貨物の引き込み線があったころ、小車(大八車の小さいもの)にスイカ等を積んで得意先の八百屋のトラックに積むため、線路を横断する必要があった。セメント袋のような厚手の紙袋に入れたスイカを積んでいるのだが、並行でない線路を横断するため、揺れで落下し、スイカを割ってしまうことが度々であった。手を貸してスイカの落下を抑えてやると、お礼に割れた売り物にならないスイカをもらうことが度々あった。
 今ではスイカはダンボ―ル入りとなり,築地市場の貨物線の踏切も消えて30年ほどとなる。小車も青果部では消えて、今では水産部しか残っていない。豊洲は広すぎて電動ターレーでないと仕事は出来ないだろう。小車は冬の寒い卸売市場内でアルコール入りの体でも動かすことができる。
 今でも落ちている青果物を拾う人も少なくなったが落し物の取り扱い制度も変わって、生鮮食品はすぐに換金化して金銭で保管するようになった。落し物の掲示板が市場正門のところにあるが中身の制度は昔と変わってしまっている。ゴミ置き場にある腐ったバナナもそこらのスーパーより鮮度は良い。ただ売り物にならないだけ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする