年寄りの漬物歴史散歩

 東京つけもの史 政治経済に翻弄される
漬物という食品につながるエピソ-ド

銅版画「仮装舞踏会」

2013年05月08日 | 福神漬
小林清親作 銅版画「仮装舞踏会」
明治文化研究会と明治憲法-宮武外骨・尾佐竹猛・吉野作造
堅田剛著
43ページ
小林清親の銅版画は、細部に異同はあるもの「時事新報」明治20年4月22日付け記事で20日に伊藤博文の内閣総理大臣官邸で仮装舞踏会(ファンシーボ-ル)なる
奇怪な催しがあった。ファンシーボ-ルは鹿鳴館外交のクライマックスで多くの誤解を生じた。不平等条約改正のため、近代化のための欧風化政策の一つだった。西洋の服を着て西洋の音楽に合わせて踊るのがどうして条約改正に繋がるかが当時から批判があった。
 さてこの本では小林清親が団団珍聞の社員にもかかわらず、団団珍聞には銅版画の絵はないとある。確かに図書館で探したとき伊藤博文の戯画はあったが仮装舞踏会の戯画はなかった。著者の堅田剛氏は弾圧を恐れて掲載しなかったと想像している。明治20年ならば長井総太郎(鶯亭金升)の情報から、ファンシーボ-ルの夜の出来事の詳細を知ることが可能である。長井は大垣戸田家の縁者である。
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