年寄りの漬物歴史散歩

 東京つけもの史 政治経済に翻弄される
漬物という食品につながるエピソ-ド

明治文芸と薔薇 中込重明著 再び読む5

2013年05月24日 | 福神漬
洒落や諧謔を好むのは、生き残った生粋の江戸文人の誇りであったと篠田鉱造は「明治百話」の中で言っている。明治文芸の薔薇60頁
 福神漬の周囲で起きていたことをなんとなく今は次のように感じる。江戸文人である梅亭金鵞が洒落とか比喩とか皮肉れ過ぎた言い回し使って、さらに缶詰に入れた漬物という、当時としては高価な漬物となってしまっていて下谷の庶民とは縁遠い漬物に「フクジン」と命名しても商品名の中に比喩や暗示の対象となる事柄との連結がわかりにくく、さらに政府による言論弾圧を避けるため、裏事情の説明も外部になされず、今日に至っているのではないのだろうか。大方明治22年から26年頃にほとんどの関係者が死去したため、文献にも残らず今日には「フクジン」の洒落や比喩、暗示、諧謔の対象が不明となってしまった。
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