平成29年の市場カレンダ-が出た。普通の休み。ただこの中に豊洲移転が入ったら大変。このカレンダ-なら豊洲移転は平成30年2月となる。その後アスベスト除去や埋没遺跡調査がある。汐留の遺跡調査は10年かかったという。オリンピック開催中でも築地の混雑のため仮設は使えないだろう。中央区が許可しない前例があった。あくまでも築地市場の再建のための通路で、場内の話し合いが決裂し、400億円捨てることになった。
いま騒がせている、豊洲の汚染報道がどうも基本的な問題からずれているので外部からの問い合わせに答えるのに時間がかかる。
どこかの過去の事例がなかったか記憶をたどると明治の終わり頃の事件を思い出した。伊藤博文がハルピンで暗殺され、日本で国葬の記事が出ていた頃の話である。
11月2日大阪朝日新聞の記事から始まる。ある醤油メ-カ-に使用禁止となっている添加物を使用している報道があった。当時は食品衛生を監督する官庁は警察であった。新興の醤油業者と既得権を守ろうとする醤油業者の戦いでもあった。新興の醤油醸造家はサッカリンという人工甘味料を使用していることが判明した。
明治政府は日清・日露の戦争の戦費をまかなう為、さまざまな税収増大計画をした。砂糖消費税もその一つだった。日本の領土となった台湾砂糖業を振興し、外貨を浪費すると見ていた砂糖輸入を抑えようとした。さらに明治政府は台湾砂糖業を阻害する人工甘味料を食品として添加使用する禁止した。
政府は医者・学者・新聞報道を利用し、サッカリン有害説を流布した。サッカリン禁止の法律は糖尿病治療のための使用とか個人で使用するときは禁止ではなかったため、密かに使用されていた。サッカリン有害説は石炭から作られていたことから始まる。当時でもタ-ル系は有害であることを知られていた。
警察の力が通じない軍隊ではサッカリン入り沢庵が納入され、戦争末期には堂々と許可された。砂糖が手に入らなくなったためである。戦後サッカリンは課税品となり、アメ横で人気商品となった。当時を生きた日本人はほぼ全員サッカリン入り食品を食べていた。今再びサッカリンは使用制限されている。
サッカリンは製造方法が簡単で純粋なサッカリンは無害であるが不純物のあるサッカリンは有害であることが知られている。
サッカリン有害説は税金問題であったことを知る人は少ない。豊洲の移転問題は築地の土地を欲しがる人と動きたくない人の豊洲の土地は食品へ有害だと言う人の泥論争である。今の築地の流通で食品へ汚染するまで滞留しているのだろうか。先取りが大部分で蓋さえ開けないで流通している。
築地衰退の原因は今でもネット環境の整備されていない設備にある。仲の悪い仲卸は一つ間違えるとマグロの価格が暴騰する競争世界である。
まともな形で豊洲移転が難しくなった。オリンピックは2週間のはなしで,風評被害が広まっている豊洲では建て替えしかないようだ。つまりまた最低5年はかかる。築地大橋のたもとの東京魚類容器と言う会社が築地で使用している発砲スチロ-ルの供給元である。ここが環状2号線仮設道路で分断されている。つまり築地が稼動している限り、この仮設道路は使用することは出来ないと思う。発砲スチロ-ルはカサがあって売り場では必要量しか置けない。
知事はどこかで苦渋の決断するしかないように思える。
建て替えか汚染があっても豊洲では食品へ汚染は行かないと宣言するしかないようだ。
建て替えだったら、オリンピック返上を。
東京都中央卸売市場のHPテで豊洲市場の動画がある。青果部の卸売場にブドウの絵らしきものが描かれているマンホ-ルがあった。卸売場の中にマンホ-ルがあることは不思議だった。昨日やっと地下が空洞であることを知った。いま東京都が騒いでいたが豊洲の汚染は上げ底にすれば解決できると思っていたこと。世間では食の安全安心と騒いでいるが築地では衛生管理を指導するところは温度管理を指導している。数時間しか築地にいる食品は空気による汚染より細菌の汚染のほうが危険である。
移転賛成派がいま怒っているのは豊洲市場の温度管理のため閉鎖空間となっていて、空気の汚染で長時間豊洲市場で働く人の健康問題で決して食の安心安全の問題ではない。築地でも豊洲でも空気の汚染が食品にまで染み込む時間は少なく、もしあればその前に労働者の健康問題が発生する。
豊洲の盛土の問題で1兆円以上が無駄になりそう。これで豊洲移転が消えると環状2号線と豊洲市場工事6000億円が無駄になる。
盛土の問題でも豊洲市場が開市となれば、何のための汚染除去工事となる。800億円無駄だったことを証明する。誰も上げ底市場を想定しなかった。最初から伝染病の研究施設のような市場を低気圧にして外部の空気が入らない施設を作ればよかったという議論にたどり着く。今は豊洲市場の風評被害ですんでいるがそのうち築地市場の知っていても誰も話さない酷い話がでて泥沼の状態になり、水産物の忌避が始まる。過去の原爆マグロのときも全国的に売り上げが落ちた。
築地市場では年に数回食の安全の講習会がある。そこでは細菌の汚染問題が中心の講演がある。時には添加物・農薬もあるが空気による食品汚染の講習会はなかった気がする。発泡スチロ-ルによる輸送の普及で中に外気が侵入しにくくなった。夜間に入荷し、昼の十時までに市場を出るので汚染が入る間がない。もし汚染が入るならばその前に市場で働く労働者の健康が阻害されるだろう。十数年前築地内を爆走していたタ-レ-が空気を汚していたが食品問題は出ていない。そのとき問題となったのは市場で働く労働者の健康問題だった。
今保冷剤を入れて常温便の宅配で夕方出して翌日午前中まで10度くらいで配送しているようだ。それほど発砲の空気遮断が効いていることを感じる。
もっとも築地の先取りは発砲のふたを開けることなく単短時間で築地から出てゆく。積み替え場所なのだ。
自民党小泉氏の農協改革で市場を通さないことを検討しているようだ。今の築地で改革できないのなら農水産物流通から完全に外される。なにしろ食の事故は温度管理が基本だからである。今の築地で国際規格をとっているところはない。
来年の市場カレンダ-もまだ出ないし、豊洲移転の予定の11月4・5日ガ開市との連絡もまだ正式には来ていない。そもそも延期と正式に来たのがごく最近である。噂の環状2号線地上案ハ少なくとも新橋からの十数年の土木工事ガいらないことを示す。少なくとも1000億円以上無駄になった気がする。今でも築地周辺でトンネル工事をしている人はどう思って工事をしているのだろう。三原橋の地下街のようになるのだろうか。11月4日は築地は開市となるのだろうか。
先の見えない豊洲移転も、青果が早めに豊洲へ移転すれば築地市場を貫通する道路工事の支障は少ない。環状2号線の築地市場内の工事は大部分が青果で水産部ほどではない。汚染の問題も青果物には関係ないし、青果は都が安全宣言しても大丈夫。水産部はまだ安心感はないだろう。環状2号線を完全移転するまで市場の車両占有道路とすればよい。距離が2キロで何とかなる。
築地に出る前、上野の科学博物館へ行ってきました。田中芳男没後100年の展示を見るためでした。
築地の移転が延び時間が出来たので田中芳男等が上野で開催された博覧会で命名した経緯を再度調べてみよう思った。
この出典は博覧会開催時期の誤りがあり、資料としての信ぴょう性が欠けていて、福神漬の命名由来で面白いけど命名由来として広がっていないので調べることを怠っていた。
大垣の蘭医を調べていると、尾張本草学者との交友が浮かんできた。
漬け物使用されたなた豆は明治の山中笑(共古)によると伊勢地方で色々な薬効があったようだ。
科学博物館の田中芳男の展示物で東大所有の福神漬のレッテルが収集されているものの実物があった。明治後半期の印刷の色は100年を超えたとは思えなかった。
豊洲移転が延びて、食品情報誌のアンケ-トでは年末移転を避けてほっとしていると言う声が多いという。内容から水産の仲卸はまだ行きたくない人が多いようだ。そもそも11月になったのは東京都の道路工事の都合で早めたので築地の人たちの希望は2月だった。このままでゆけば道路工事が遅れ、さらに工費が上がるだろう。
東京都中央卸売市場のHPのカウントダウン時計が消えた。築地市場青果部の時計も消えた。築地市場内の郵便局の閉店案内も消えるだろう。ここを閉めるのと聞いたら苦笑いして存続するという。どうやら豊洲の郵便局設備は出来ているようだ。
豊洲の使い勝手の悪いところで築地市場のタ-レ-問題がある。豊洲では公道を走れない問題もある。水産と青果の間をタ-レ-が走れないと水産の所まで青果で作った刺身のつまとなる大根はトラックに積んで行くしかない。
都知事が補償するというので細かい所を書き加える作業を始める。
北海道の水害の内容が判明しつつある。土物といわれるジャガイモとか大根、カブ、玉ねぎ等の作物の被害が甚大で野菜と違ってすぐに代替できないので輸入が増えるだろう。ただ国産と違って農薬検出事例が増えそうだ。今年の千枚漬の走りは遅い気がする。
また山形の弁護士さんから封書が届く。開封すると破産の案内だった。野菜の高騰でダメ-ジで再起を断念した。長崎ちゃんぽんで有名なリンガ-ハットが漬物屋さんを買収したようだ。安定した取引先を選んだ。漬物は外部から見れば野菜加工業となる。
何時かは築地市場を売却する時が来るだろう。秋葉原駅前にあった青果市場が大田へ移転したとき、大田市場の建設費を補てんしさらに2600億円余った。築地が豊洲へ移転すればかなりの高額となるかもしれないが敷地内の下には埋蔵文化財(大名庭園)原爆マグロ・さらに今の建物にはアスベストが使用していることが確認されている。そのうえ戦後の米軍ランドリ-(クリ-ニング工場)の洗浄剤汚染もあるだろう。
そして2020年以後に売却となると不動産価格の低迷も想定できる。
跡地の争奪の解決は都知事の腕前となる。江戸風公園になれば築地魚河岸も浮かばれるだろう。
少し遅れ気味だったので移転が延長になったのはほっとするが開いた時間を何をするか考え中。今は長崎奉行関係を集中的に読んでいるが上野公園を作った人達をまとめようと思う。
ゴールが決まるまでゆったりと。消費税が8%から10%になるのも延期され駆け込み需要をあてにしていた業者はがっかりしたようだ。同時に今のデフレ下では10%も再再延期もあるだろう。
10月15日築地魚河岸は開業するが築地市場閉場セ-ルの便乗商法が使えなくなるようだ。
食品情報誌より電話が来る。2004年中国の人民日報で築地市場の大気汚染のことを書いてあったことを伝える。環七大和町・築地市場・汚染と入れて検索すると出てきた。今の大気汚染のひどい中国の報道機関で報道されているとは。人民日報でも築地市場内の大気汚染は中で働く労働者の健康問題であると書いてあった。
延長となった築地移転で呆然としていた人がいた。場内の車両販売していた人だった。話を聞くと補助金申請のため、移転の前に豊洲へ納入する車両70台が宙に浮いたという。1台200万円とすると1億4千万円、支払いとかで東京都の立替があるのだろうかと。このような話がいたるところで聞こえてきた。とても1日700万円ではすまないだろう。移転もないのにリ-スの支払いが始まる。そして築地で使用期限が切れそうな備品で今は動いているが新品は豊洲で使用として用意している人の場合の保証はあるのだろうか。この夏既に3回冷蔵庫が故障した。豊洲へいけない冷蔵庫を補修した。これから発生する無駄な経費の保証はあるのだろうか。移転が5月となれば移転補助金もなく、破綻する業者もあるだろう。補助金申請は2月末までで、移転事実の確認が都から支払われる。
引越しの取りまとめしていた人達のドタキャン騒動はどうなるのだろうか。
NHKのアサイチで北海道の台風被害を見る。京都の千枚漬の原料となる聖護院かぶが出ていた。大変だ。京都の漬物が北海道で原料を作っていることを知るだろう。