会場:東京都江戸東京博物館(〒130-0015 東京都墨田区横網1-4-1)
アクセス:JR総武線 両国駅西口下車 徒歩3分、東口下車 徒歩7分
都営地下鉄大江戸線 両国駅(江戸東京博物館前) A3・A4出口 徒歩1分
2度にわたって来日したドイツ人の医師・博物学者フィリップ・フランツ・フォン・シーボルト。
初めて彼が日本に訪れたのは、27歳(1823年)、長崎出島商館付医官に任命されました。
そのころの日本は、江戸時代後期にあたり、明治維新を目前の鎖国をしていた時期でした。
江戸時代の日本に近代的な医学を伝える一方で、日本の自然や生活文化に関わる
膨大な資料を収集しました。
彼の頭の中には、日本博物館をヨーロッパで開催しようという構想があったようです。
シーボルト事件が起こり、国外追放に。
その後、ペリーが来航し、日米和親条約が締結され、シーボルトの国外追放令が解除され
再び63歳の時(1859年)、長男を連れ和蘭商事会社顧問として長崎に到着します。
この時も資料を収集します。
『よみがえれ! シーボルトの日本博物館』では、
シーボルト没後150年を記念して
シーボルトが母国ドイツに残したコレクションが展示されています。
シーボルトの江戸参府
商館長シュトュラーに従い、ビュルガーとともに江戸へ向かいます。
絵師、川原慶賀も同行します。
往路1826年2月15日~4月10日
復路1826年5月18日~7月7日
行く先々で、植物を採集したり、絵師に景色や動植物を描かせています。
日本植物誌
(ミュンヘン五大陸博物館蔵Museum Funf Kontinente)
シーボルトの3部作の一つ。
滞在中に採集した膨大な動物標本や川原慶賀などの日本絵師が描いた写生画が
基礎資料になっています。
アムステルダム展示の再現
花鳥図衝立(後ろ中央)江戸時代後期
島原褄で使われていた品々
蜀江文(しょっこうもん)煙管
櫛,簪、染付鶴形蓋物など(江戸時代後期)
外国人に人気ピクニックボックス
各種の弁当箱、重箱類は、外国人を悦ばせるための
アイテムの一つでした。
屋外での酒宴に用いられる食器や酒器は携帯できるよう
細やかな工夫がされています。
鎖国時代の日本の工芸品は、他国からの影響を受けにくく
独自の文化が熟成されていったように感じました。
時代劇でしか知らなかった江戸時代の人々の暮らしや
上質な工芸品を見ることができました。
船で行き来するしか交通手段がなかった時代に
遠くドイツから日本へ来て、日本博物館を開催しようとした
彼の熱意はすごいと思いました。
図録をいただきました。
音声ガイドでは、語りきれない説明が丁寧に書かれていて
読み応えがありました。
定価:2130円(税抜)
#シーボルト
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