TULIP DIARY

届くといいな やさしい風に乗って

人生を輝かせる10のお話

2008年01月25日 | 読書日記
人生を輝かせる10のお話 日野原重明 著 実業之日本社
96歳の現役医師である日野原先生のアートのすすめ。
絵を描くこと、美術の道を進もうと決めていたほどの日野原さんは
絵を鑑賞したり、絵を描いたりと絵に対して造詣が大変深い方なのだと知った。
今までの人生の中でアートがどれだけ人生を豊かにしてくれたかを説明されている。
医者として多くの患者さんと接する中でも医療においても
患者さん本人にとっての大切な思い出を彩る絵画や音楽、詩や文学などのアートに
共感を示すことができればそれはその人の精神的ケアに繋がる治療と
なりえることもあるお話が書かれていた。
お若い頃は病むからこそ傑作を生み出すことができるのだと直感されていたらしい。
人は病むことで平生よりも深く自分を省みさせ、思いをめぐらせ、
高められた感性と切実な思いが創作活動にどれだけ太い骨格をかたち作る
だろうかとも述べられていた。
たとえ自ら病んでもその作品を鑑賞した誰かの心と共鳴しあうことができるという。
人は年齢を重ねてからでも絵やそのほかの音楽、文学などのアートを楽しみ、
感性を磨くことができ、その創作活動を通して得られる感動こそが
人生を輝かせるのだと述べておられた。
96歳まで生きられてなお生き生きとされている日野原さんならではのメッセージが
この本には詰まっていた。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする