TULIP DIARY

届くといいな やさしい風に乗って

本気で言いたいことがある

2008年01月31日 | 読書日記
本気で言いたいことがある さだまさし 著 新潮新書
日本が大好きでこんなに素晴らしい国はないと思っているさださん。
今の日本は残念ながら素晴らしいと胸を張って言える自信がないという。
どうしてそうなったのかを考えるための本だと冒頭に書いてあった。
最近読む本にはおかしくなった日本のことについて書かれている本が多い。
ということは多くの人がそう思っているのだと実感する。
「情」と「義」という観点からおかしくなった日本を考える。
家族という原点から見つめ直して子供の教育のしかた、
コミュニケーションのとり方などについての考えが書いてあった。
最後のところでさださんが歌手になったいきさつが書かれていた。
17歳でノイローゼになり、復活した経験から45歳になったら自分が何者かを
分かっていればいいと思うようになり、その年齢を過ぎた今では60歳、あるいは
80歳で分かればいいと思うようになってきたらしい。
今どのような苦しみや悩みを持っていてもたとえ幾つになっても
明日という日が来る限り、未来には想像できないほどの素晴らしいことが起きるのだと
信じてくださいとしめくくっていた。
日本はなんかおかしくなっているみたいだけれどいつか明るい未来が来ると
今は信じることだということか。
最近は昭和30年代の時代がいろいろな意味で懐かしがられているようだが、
その頃の日本人の精神を思い出すことが今の日本には必要なのだろうか。
日本がおかしくなった原因と回復方法の明確な答えはこの本にも書いていないが
まず、多くの人の考えを知り、いろいろな観点から自分の考えに戻して
身近なことから小さなことからできることから
各自が取り組めるようにとさださんが提示してくれているような本だと思った。

コメント
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