エッセイ いい言葉 課題【話す・黙る】 2008.11.14
昨年秋、日経新聞一面のコラムに、高尾山薬王院山門の看板のことが載っていた。
そこには次の文字が書かれているという。
高いつもりで低いのは、教養
低いつもりで高いのは、気位
深いつもりで浅いのは、知識
浅いつもりで深いのは、欲、等々、十カ条が掲げてあるそうである。
まだその看板は見た事はないが、そのことばが気になって、時々思い出す。
思い出して考える。
自分には全部当てはまる。
多分、このことばを考えた人も、私と同じだったのだろう。
先日友人のところに「オレオレ詐欺」の電話がかかってきた。
友人が出ると「オレオレ」と言って泣き出す例のオレオレ詐欺である。
人の優しさにつけ込み、無防備な人を騙す卑劣な行為だが、こちらにも、ある種の「欲」が潜んでいる事も一因なのかもしれない。
公にはしたくないし、大事にしたくない、早く始末をしたいなど、その本質の対応を忘れている事も、被害が大きくなるのではないだろうか。
友人は、「声が違うみたいだけど」と不審に思い、何度も聞き返した。
泣き声がおかしい、そして、普段、息子は「俺、オレ」とは言わない。
やっと我に返って電話を切り、難を逃れたとか。
何時の頃から、子供は親にむかって「オレ」なんていう言葉を使うようになったのだろう。
青森からりんごを送ってもらった。
中に敷かれた古新聞に、いいことばが載っていた。
読み飛ばして深くは覚えていないが、大体こんな会話だったような。
仲良しだった飲み友達との久し振りの会話だ。
・・・「だめだ~、血圧が、今はコーヒーだ」
「甕を割ったのかい!」・・・
なんと風流で、粋な会話をしているのだろう。
先生の講評・・・冒頭の部分、言葉3題ではあるが通俗のままでジャンプしていない。
自分には全部当てはまるを、何かエピソード(素材)はないか?
つつじのつぶやき・・・古い作品です。
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