旅の窓

平凡ながら列車の旅が好きで、その様子を紹介しています。
『閑雲野鶴日記』は日々の自由気ままな生活の記録。

旅のコレクション~駅弁86 「峠の釜めし」

2020-11-13 12:57:29 | 旅のコレクション
【峠の釜めし】(横川駅他)
 [製造元](株)荻野屋 2020年(令和2年)10月5日 軽井沢駅で購入 価格1,100円
日本最古の駅弁がどこの駅で発売されたのかについては諸説ありますが、荻野屋は1885年(明治18年)10月15日から、横川駅で駅弁「おむすび」(おにぎり2個とたくあん)を販売開始しましたから、「現存する日本最古の駅弁屋」と言えます。
荻野屋の看板駅弁は1958年(昭和33年)2月1日から販売された『峠の釜めし』。
 今年10月1日から10月31日までの間は、「乳がん検診の大切さ」を伝える、ピンクリボン活動応援掛紙が使われていて、期間中の売上の一部を日本対がん協会へ寄付するとのことです。


 昔ながらに掛紙とお箸が紐で結ばれています。
 温かくならないように香の物は、釜めしの形をした別容器に入っています。
 

 容器の釜は、栃木県芳賀郡益子町の窯元つかもとで製造しているそうです。
 蓋は厚さ5mmほどの素焼きで、「横川駅おぎのや」の文字が刻まれています。


 釜は上半分の上薬が塗ってある茶色の部分に「横川駅」「おぎのや」という文字が刻まれています。




 この容器は、窯元のつかもとが、食べた後に「釜飯容器を利用した水栽培用鉢」として実用新案登録をしています。


 御飯は、自家精米したコシヒカリを利尻昆布と秘伝の出汁で炊きあげた、醤油風味の炊き込み御飯です。
 その上にうずらの卵を中心に、原木栽培された干し椎茸をちょっと濃いめの関東風の味付けした椎茸、甘みと酸味がほどよく調和した杏子、容器に合わせて扇形にカットし薄口しょうゆを使った関西風の味付けした筍、無漂白・無着色の栗の甘露煮、シャッキリ感のあるゴボウのささがき、秘伝のタレを絡ませた国産の若鶏がのっていて、色鮮やかなグリーンピースと、紫芋の色素を利用した紅生姜が添えられています。
 釜の形をした別容器には、きゅうり・小茄子・ゴボウ・梅干し・わさび漬けの5種類の香の物が入っています。


 今回の掛紙には「栄養成分表示」がのっていました。


 土鍋は保温性が高く、長い時間温かい状態が続くので、午後1時頃軽井沢駅で購入しましたが、未だ温かさが残っているうちに頂くことができました。
 『あたたかくて、家庭的な楽しいお弁当』を目指して誕生した『峠の釜めし』、彩りが美しく上品な薄味の御飯と具、味のバランスも良く、香の物もアクセントにぴったりです。
 荻野屋の公式サイトでは空き釜を使った「御飯の炊き方」と、空き釜を使った『荻野屋おすすめレシピ』が18種類紹介されています。
 地方に住んでいるとなかなか駅弁を食べる機会がないのですが、『峠の釜めし』は何度か購入している駅弁の一つです。













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