■ 昨日行なわれた「市民交流センター」について一次審査を通過した5案のうち4案の印象がよく似ていたことは既に書いた。ネットでちょっと探偵してみた。建築設計事務所を主宰している方々ならば検索すればヒットするはずだ。
敢えて名前は記さない。そうか、伊東さんの事務所に在籍していた人が2人、別の1人はあの金沢21世紀美術館の初期からの担当者だった。質疑応答で自分の言葉で説明をした時、できる人という印象を抱いたがそういう経歴の持ち主だったんだ。この美術館の設計者の妹島さんは伊東さんの事務所の出身。検索して分かった3人には伊東DNAが組み込まれていたんだ。
なんだ、兄弟の戦いだったってわけか。「せんだい」に似ているわけだよな・・・。 審査員との質疑応答のなかでちらっと妹島さんのようなプレゼンだねって言われた人は本当に妹島さんの事務所の出身者だったってことだ。そうか、この人の案は「金沢」の地と図の反転プランと「せんだい」の断面で出来ているんだ!
金沢(左)の四角い展示室(図)が塩尻(右)では四角いボイド(地)に反転している。この人は「金沢」を初期から担当していたということだから、両者のアイディアが似ていることは全く不思議ではない。
当選案の壁柱の構造的なアイディアは「銀座ミキモト」と似ているかなと思ったけれど全く関係ないということではなさそうだ。ミキモトは2枚の鋼板の間にコンクリートを充填するというアイディア、こちらは鋼板型枠の打ち込みパネル、考え方も違うか・・・。
実に簡潔で明快な説明で分かりやすいプレゼンテーションだった、素直に拍手を送る。
改めて「せんだいメディアテーク」の設計者、伊東さんの凄さを認識した。現在のある意味では最先端を行く伊東さんの建築を引き継ぐ担当者達を間近で見たということなんだ。
今回のプログラムに対して建築の有効性を信じて熱心に取り組んだ全ての応募者に拍手!