社会から見て明らかにおかしい校則や生徒心得、学校独自のルールである「ブラック校則」が社会問題となっています。この問題でも、高校生や若者の声が動かしています。
共産党都議団に相談がありました。生まれつきの髪の色を染めてこいと言われ、それまでは「学校に入れさせない、授業も受けさせない」という指導をされたというのです。本当にひどい話じゃないですか。
生まれつきの髪の色について「黒く染めろ」と言われる例はいくつもあります。(参考:地毛なのに「黒く染めて」。署名の発起人になった女性が訴える「#この髪どうしてダメですか」。)
また別の学校では、校長が「生徒の意見は聞く必要がない」と言い、制服の導入と髪染めの禁止を校則に書き込みました。生徒総会では、「校則改定を取り消すことを求める」と決議をあげたのに、一切耳を傾けませんでした。
東京都教育委員会も、これまでは「校則の見直しについては、生徒の実態」を見て判断すると言ってきました。実態ってなんですか。それだけじゃありません。「生徒が校則を主体的に守ることができるようにするためには、内面的な自覚を促し、校則を自分のものとして捉える態度を養うことが重要」だということまで言ってきたんです。意見を聞くこともなく、学校が決めたものを主体的に守れというのは、あまりにもおかしいんじゃないでしょうか。
こうしたおかしいことに対して、高校生が声をあげました。あげ続けました。これが事態を動かす力になったんです。
私は、都議会でこの問題を質問しました。知事は、「あらゆる場面において子どもは権利の主体として尊重されること、子どもの意見を尊重すること、子どもの最善の利益を実現することが重要」だと答え、教育長も生徒の意見を踏まえて見直すことが必要だと答えました。これは当たり前のことですが、画期的なことなんです。
こうした動きにつながったきっかけがもう一つあります。
国会で、吉良よし子議員が「児童生徒や保護者が何らかの形で参加した上で決定するということが望ましい」という答弁を引き出しました。これも、本当に画期的な答弁です。ちなみに、国会の会議録検索で「ブラック校則」と引くと、吉良よし子議員の質問しか出てきません。ブラック企業キラーに続き、ブラック校則キラーが吉良よし子議員です。
子どもの意見表明権を保障することは、おとなの側の聴く力が問われています。しかも、おとながやってあげるのではなく、子ども自身に変える力があると信じて、励ましていくことが大事です。
質問を聞いた人からは、「言っても変わらないという風潮がある中で、高校生が声を上げていることは希望だと思った」など、反響が寄せられています。
最後に、日本弁護士連合会子どもの権利委員会編著の「子どもの権利ハンドブック【第2版】」の一節を紹介します。
「子ども自身の選択・決定には、子どもの年齢、経験、学習、環境などさまざまな要因によって幅があり、これを支える親や教師などの適切な助けが必要なことも少なくないだろう。また、子どもの選択・決定のなかには、時として誤りやまわり道、行き止まりとみえるものもあるだろう。子どもの意見表明権を保障することは、子どもの選択・決定がはらむこうした特質を十分踏まえたうえで、なおこれを尊重し大事にしようとする姿勢である」
こうした視点から、子どもが一日の大半を過ごす学校をはじめ「あらゆる場面」で権利の主体として尊重される社会をつくっていきましょう。
参院選共産党の教育政策→https://www.jcp.or.jp/web_policy/2019/06/2019-bunya49.html
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