愛媛の伝承文化

大本敬久。民俗学・日本文化論。災害史・災害伝承。地域と文化、人間と社会。愛媛、四国を出発点に考えています。

2012年08月24日 | 日々雑記
10月に東京学芸大学で行われる日本民俗学会の総会に出席するため、飛行機の予約をしたが、すでに乗りたい便が埋まっていた。総会の朝から現地に到着する必要があるので、前日の最終便を予約したかったのだが、だめだった。仕方なく前日の早め便をおさえた。となるとその日は昼には職場で休暇をいただくことになるので、本業に支障がでてしまう。

しかも、その日は松山秋祭り。現地で調査したり、撮影したいことが山ほどあるが、今回は日本民俗学会を優先。お盆調査もそうだが、秋祭りも未見箇所をしらみつぶしに押さえていきたいのに、行事の日時が同じなので、毎年、どこか少しずつ調査しておかないといけない。

先日、論考「盆の火投げ行事の分布」を発表したが、全国の盆の柱松、投げ松明行事をすべて見たいと思うわけだが、なかなか思うようにいかない。いまごろは山口県でもあるし、福井県にもある。そこに飛び立ちたかったが、本業を無視できない状態で今年は断念した。

盆調査、全国の柱祭り調査、全国の祭礼調査も、自分の一生を考えると、さほど現地を実見する機会はなくなってきたと、若い頃に動けるだけ動いたつもりでも、後悔ばかり。

「惜しいことをした。○○や○○などに熱を上げるんじゃなかった。もう時間が足りない。」

晩年の柳田國男のことばが一瞬、頭をよぎったが、自分はまだ晩年ではない。

時間はまだまだある。


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