さて、引き続き神戸のお話し。
今回の神戸行きは、予算の関係やお金の関係や金銭的な関係でフェリーでの往復となりました。そのおかげで、Uくま号にたくさんのパネルを積むことが出来たので結果的には正解だったんですけどね。
神戸までは大分港から一晩かけて神戸港までの船旅。せっかくですので、少し早めに出かけて、九重の観光を楽しみながら大分へ向かいました。
荷物満載!張り切って出発です。
途中で、ちょっと寄り道。有名な九重夢大吊橋です。ここはなんといってもダイナミックな景観が素晴らしく、施設はバリアフリーとあって、人気のスポット。僕たちは初めての観光でした。
橋の横幅も十分あって、貸し車いすまであります。ベビーカーでも車いすでも安心ですよ。ちなみに、通路の真ん中は網目状になっているので、杖を突く方はちょっと注意。
吊り橋の高さと規模は目を見張ります。深い渓谷の上を渡ると、崖からは美しい滝を見ることが出来ます。龍神伝説のある滝ですが、この吊り橋がなければ見ることが難しかったというのもよくわかります。滝付近に他の道はありません。
高いところが怖い方にはちょっとつらいかもしれませんね。なにせ足元の網からは、ダイレクトに下が見えています。
太いワイヤーで吊られていますが、正直揺れます。風があるときはもっと揺れるでしょうね。
500円の料金がかかりますが、その価値を超える景色を楽しめます。滝は複数あって、白糸状の風情のあるものやダイナミックな水量を誇るものまで。
一番、彩りの少ないこの時期に行って、これだけ感動しましたから、新緑や紅葉の季節は素晴らしいでしょうね。是非足を運びたいものです。
この素晴らしい滝を悪用する男が・・・・
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はいはい。鼻水ね。すごいね。
ところで、橋のたもとには売店もあって、お土産やちょっとした軽食が楽しめます。身しょう者用駐車場や、多目的トイレもありますので、のんびり楽しめますよ。
売店のお母さんおススメの、ぜんざいソフト。もちもちの白玉とあんこの甘さが絶妙です。
雲行きが怪しくなってきたので、車に乗り込んで道を急ぎました。楽しみにしていた九重の道のりですが、雨とガスであまりたのしめず。
途中で道の駅ゆふいんで一休み。もちろん、目的は食べ物です(笑)
さすがに、ゆふいん。道の駅といえども、魅力的な売店が並びます。
うわさに聞いてはいましたが、大分って揚げものなんですね。油もの大好きの事務局長が狂喜乱舞するなか、買いそろえた物は、やはりすべて油もの。
なんだか変わったカレーパンにコロッケとドーナツ。さらにごぼうスティックも買いました。車の中はもはや天ぷら屋さんの匂いがします・・・・
カレーパンを袋から出した時に油が滴ってきたときは、さすがにちょっと引きましたがそれでも完食。カレーパンは美味しいですね。人気の商品だけあります。素朴な味わいですが、食べやすくてスパイシー。予想外だったのはごぼうスティックですね。単純にごぼうのてんぷらに塩をふってあるのですが、サクサクとした食感と塩加減が絶妙。
おやつのつもりが、胃もたれ状態になって、さらに先へ進みました。
本来は湯布院で散策を楽しもうと思っていたのですが、あいにくの雨。車いすでは楽しめないので、今回は早々に切り上げて、有名な大分の水族館でフェリー出港の時間まで過ごすことにしました。
水族館、うみたまごは九州でも人気のスポット。施設もバリアフリーでのんびり楽しめました。
ちょうどセイウチのショーが始まったところ。上手に笛を吹いてくれたり、腹筋してくれたり。愛嬌たっぷりで楽しませてくれます。
車いす優先エリアもきちんと確保されていて、十分楽しめますよ。
大きな水槽も水族館ならでは。大型の水槽の前には、クッションが置かれたりして、のんびり床に座って楽しめるように工夫がされています。ヒールの高い靴をはいた女性もちょっと一休みしながら海の中の世界に浸れます。
いわしの大群も間近で見ると、美しいですね。しばらくうっとり眺めました。
そんなことをしているうちに、そろそろ時間。大分名物のとり天をいただいてフェリーに乗り込むつもりでしたが、ここでも事務局長が別府港と大分港を地図で勘違いするという痛恨のミスを犯したため、まさかのコンビニ弁当を、しかも車の中でボソボソ食べるという事態に陥りました。
済んだ事を責めても仕方がないので、気分を入れ変えてフェリーへ!
大分、神戸間のフェリーさんふらわーは2008年就航の新しい船。これはいい客船でしたよ~!
船の中はまるでホテル。僕も青春時代以来の久しぶりの大型フェリー。ワクワクです。
7階建てのビルのような高さ。中央のエントランスなんか素敵過ぎです。
多目的トイレあり、エレベーターありで基本的にある程度自分の身の回りのことが出来るレベルの状態の方なら、不自由なく過ごせると思います。
今回はすこし贅沢にスタンダードながらも4人部屋の個室にしましたが、ツーリスト用の部屋には車いすユーザー用のツーリスト室もありました。工夫が随所に見られてなかなか便利。
大浴場も脱衣場に上がる1段だけで、あとは車いすでも大丈夫。以外にフェリーもいいかもしれませんよ。
1等室4人部屋。車いすユーザーは1段目のベットで休めます。さすがにせまい部屋ですが、家族や仲間といっしょならこのくらいの狭さもまた楽しいもの。十分です。
ぐっすり眠って、神戸に着きました。飛行機で行くと、移動して疲れたところで当日仕事になりますが、フェリーだと時間はかかるものの、リラックスした状態で仕事に向かえますから、体は楽です。個室に泊まっても飛行機より安いんですから、時間に余裕があれば、フェリーは選択肢の一つになりますね。
さて、神戸では張り切ってお仕事。お仕事の様子は前の記事に書きましたので、ここでは省略。
神戸のビジネスホテルに一泊して、翌日はフェリー出港の時間まで、神戸散策に出かけました。
と言っても、ただ遊んだわけではありません。フォーラムでは学生の皆さんが、車いすを使った神戸散策のモデルコースをたくさん発表してくれましたので、今回はそれを実際に体験してみようと言うテーマです。
まずは、神戸ハーバーランドの散策。有名なモザイクというショッピングモールと遊園地からスタート。ここは神戸復興のシンボルとして出来た、若者向けのスポット。
食事からお土産まで、なんでもあります。海沿いの立地ということもあり、神戸らしい雰囲気です。
中はこんな感じ。ちょっと大人な、おしゃれな感じ。デートスポットにはもってこいですねえ。中年男子二人が見事に浮きます。
大きな客船が泊まっていたり、テレビでしか見ない風景が広がっていて、ちょっと散策だけでも観光気分を満喫できます。
ところで、この二人はカメラを向けると必ずおかしなポーズをとりますが、これは病気ではないですか?どなたかくわしい方はいませんか?・・・・・
そんなこんなでお昼どき。こればっかりは予定していました。
はい、帰ってきました南京町。ただいま~!
前回神戸に来た時に南京町で唯一食べそこなったもの。それがこれ!
刀削麺です!大きな生地を削りながら作る、独特の麺なんですよね。お店の中でしか食べられません。味はちょっとピリ辛でワンタン麺的なスープ。豚肉との相性もよく、麺は太さの割にほどよい固さ。削った部分にスープが絡んでなかなかの味です。
予想外に美味しかったのが天津飯。とろとろ玉子に濃厚なあんが絡んで、もうたまりません。
レンゲごと飲み込む事務局長。またも魂が抜けています。目がガラス玉です・・・・この人からおいしさは1ミリも伝わってきません。
さて、ここからまたおしゃれな神戸へ。トアロードにあるガラス雑貨のお店トアデコ。情報通り入り口にはスロープ。ちょっとお手伝いしてもらえれば、スムーズに入れます。
お店の中は、ガラスアートの作家さんたちの作品がズラリ。可愛いものから、シンプルでセンスのいい大人の雰囲気の作品まで幅広く並んでいます。価格も数百円の手ごろなものから、数十万円の高価な作品まで。
じっくり眺めて、お気に入りをどうぞ。女性だけでなく、男性も楽しめます。お店の方も親切で、居心地のいいお店ですよ。
ちょっとお土産を買ったりして、次のお目当て。ケーニヒスクローネへ!このお店は熊本の百貨店にもショップだけはありますが、店内で出来たてを楽しめるのは貴重です。2階建てのかわいいお店ですが、エレベーターもありますから、ちょっとした段差をお手伝いしてもらえれば、車いすユーザーも楽々。これも学生さん達のレポート通り。やっぱり事前に情報があると安心して楽しめますね。
お店の名物クローネとクレームブリュレのセット。店内のにぎわいがおいしさの証し。
外はサクサクのパイ生地。パリッとした歯ごたえはちょっと驚くくらいです。中のクリームはちょうどいい甘さのしつこくない感じ。
ブリュレは、表面のカラメルの絶妙な甘さと苦みがなんとも言えません。プリン好きの僕には大ヒットでした。
そろそろフェリーの時間となって、神戸に分かれを告げました。
まだまだ、行きたいところがたくさん残っている神戸。いい街ですね。仕事抜きで行ってみたいなあ。
贅沢しすぎて、財布もさみしくなり、帰りのフェリーの食事はまたもコンビニ・・・・せっかくの船内レストランは楽しめず。
今回は、学生の皆さんが作ったマップを頼りに散策を楽しみましたが、やっぱりどこに行くか決めるのは楽しいかどうかでした。ガイドブックってそういうものですよね。
僕たちの作るガイドブックも、ユニバーサルツーリズムの視点から情報の発信をしていますが、重要なのはそのお店に行けるかどうかじゃなくて、おいしいかどうか。その場所が楽しいかどうかです。間違ってなかったなと、ホッとひと安心できました。
もうすぐ発刊できそうです。
みなさん、もう少しまってくださいね。