エンゲル係数
11月17日の日経新聞日曜版第1面「チャートは語る」の見出しは「エンゲル係数 日本圧迫」でした。エンゲル係数が7~9月間に28.7%まで上昇し、G7で最も高く、上がり方も急ピッチだそうです。
確かに昨今の食品の値上がりは激しいなぁと思いながらも、エンゲル係数の方に興味をひかれました。確か中学校の時の社会科で習った覚えがあります。
エンゲル係数とは消費支出に占める食料費の割合。19世紀、法則が発見された。生存に必須の食料への支出割合が高ければ、他の支出は細る。一般的には所得が上昇するにつれ、この割合は低下するため「生活レベルの高低を示す指数と考えられる」日経新聞3面「今日のことば」より
ただ出来の悪い中学生でしたので、こんなにはっきりとは覚えてはいませんでした。つまりは貧乏(低所得)だと食べることに精一杯で、他のことにお金を使えない。程度の認識しかありませんでした。でもお金持ちの人は良い物を食べるので(当時のイメージだとステーキ)その分食費が嵩むのではという疑問も生じました。
しかしその疑問に関しては教師から説明を受け納得したのですが、それがどんな説明だったかははっきり覚えていません。確か人間が食べる量に関してはそんなに大差は無いと説明されたのだけ覚えています。それにしても中学生の時たった一回こっきり習っただけなのに、今でも鮮明に覚えています。
その日の朝何気なく新聞を開いた私の目に、「エンゲル係数」の文字が飛び込んで来ました。「まあ、懐かしい!エンゲル係数なんて、何十年ぶり」なんて声を上げてしましました。まるで懐かしい人に出会った気分になり、記事の内容には全く興味を示しませんでした。
ですから、今日改めて記事を読んだ次第です。
身近な食品が値上がりし、家計に重くのしかかる。実質賃金が伸び悩む中で仕事と家事の両立に課題を抱える共働き世代は、家事の時短のために中食への依存が強まる。支出にしめる食費の割合が高い高齢者の急増も係数急伸の背景だ。生活の質の劣化も心配される。
中略 ……最高水準だから日本が貧しいとはいえない。ただ上がり方に日本に課題がにじむ………。中略 エンゲル係数の土台が高くなる中、物価の上昇が直撃。値上がり率で見てみると、「庶民の味」とされる食材ほど上昇が激しい。……中略
……。女性の社会進出の加速も食費の負担増の一因になったのでは………。正社員同士の共働き世帯にとっても、仕事と家事の両立が改めて問題となる。……働き方改革は道半ばだ。………エンゲル係数の急伸は食にとどまらず、働きかたを含めた日本人のライフスタイルのあり方を問いかけている。で結ばれておりました。