真剣勝負より華試合を中継する地上波中継

全パ１―４全セ（２３日） 全セ、投打かみ合う(共同通信) - goo ニュース

　今年もプロ野球の今日からオールスターゲームが始まり セが4-1でパに
勝った試合は当然のように地上波でのTV中継があり、明日行われる第2戦
も同様だ。

　ご存知のように最近のプロ野球はレギュラーシーズンの試合はおろか、
ポストシーズンゲームであるクライマックスシリーズの1stステージの試合で
すら全国ネットの地上波中継がないケースが多い。

　にも拘わらず華試合に過ぎないオールスターゲームの地上波による全国
中継が、試合開始から終了まであるのを考えると妙に違和感がある。

　もともとオールスターゲームはMLBで違うリーグの選手達の対戦が楽しみという理由で始まったと言われ、確かに以前は そういう楽しみもあった。　

　しかしMLBオールスターが1試合のみで行われ数年前からは勝ったリーグ
に Wシリーズの開幕権が与えられるというシステムになったので真剣勝負と
いえるのに対し、日本のオールスターはイベント色が強く完全なエキジビ
ションになっているので勝敗は二の次という華試合モードになっている。

　だから中継するTV局も華試合なのをいい事に以前バラエティ番組の中で
OAしたり、浴衣姿の女子アナが やたらと画面に登場し いずれも試合内容
そっちのけで中継していた悪夢のような年があった。

　まさしく‘夢の球宴’どころか‘悪夢の球宴’とも

言うべき俗悪オールスターに成り下がっている。

　オールスターの大義名分である‘違うリーグの選手達の勝負’というのは
05年から始まったセパ交流戦の おかげで本当の真剣勝負として行われて
いるため、もはやオールスターを真剣勝負として見る価値もなくなっている
のが現状だ。

　今から11年前にサッカーのシドニー五輪アジア1次予選の香港ラウンドが
衛星生中継された事があった。
　この香港ラウンドでは日本のシドニー五輪代表チームがフィリピンや香港と
いった格下相手に大量得点ショーともいえる試合ばかりだったので、心ある
ファン達は‘こんな試合よりJリーグの公式戦の方がレベルも高いし
面白いのに、高い金を払って衛星中継するのか！そんな金がある
ならJリーグ中継をした方がよっぽどいい’と声を大にして言っていた
事があった。

　TV局は こういう華試合を試合開始から終了まで中継する放映権料がある
ならレギュラーシーズンの好カードや、クライマックスシリーズの1stラウンド
からフルに中継して欲しいものだ。

　ちなみに私はオールスターゲームを10年来まともに見てないし、これからも
見ないだろう。