0154_東のシステム会社（010）裕也の冒険

0154_東のシステム会社（010）裕也の冒険

ーーワールド・エレクトロニクス・カンパニー（３）ーー

「コン　コン　コン」拳でドアをノックする。
「秘書のアリナです。
　大統領。少し話したいことがあります。
　入って宜しいですか？」秘書は、大統領の様子を伺った。
「何かね。分かった。重大な事かね。」大統領は尋ねた。
「重大なことです。入ります。」半ば強引にドアを開け部屋に入った。
そして、大統領の前まで歩いて行った。
「何かね。重要な事とは？」大統領は尋ねた。
アリナは、大きく深呼吸した。
（天使。天使。大統領は信じるのだろうか？）
意を決して口を開いた。
「大統領。天使が面会を希望して来ております」
アリナは、ハッキリと、聞き間違わないようにゆっくり発音した。
「て…て…天使？本気かね。何か冗談かね」
大統領は驚き、そして、何かの冗談かと思った。
「本当です。お呼びしていいですか？」アリナは、言った。
「本当なら。じゃあ、呼んでください。会ってみましょう」
大統領は、、許可した。
アリナは、部屋を出て秘書室に戻った。
「天使さん。大統領がお会いになるそうです」
「ありがとうございます」水子は、そう言って「ポン」と消えた。
そして、大統領室。
「大統領。天使のマリィナです。面会を許可していただき光栄です」
どこからともなく声が聞こえてくる。
大統領の机の前の空間が徐々に光りはじめ。「ボワン」と少女は現れた。
少女が、宙に浮いている。
「こりゃ。たまげた。本当の天使だね」
大統領は、天使であることを信じた。

つづく　次回（東のシステム会社（011）ワールド・エレクトロニクス・カンパニー（４））

0153_東のシステム会社（009）裕也の冒険

0153_東のシステム会社（009）裕也の冒険

ーーワールド・エレクトロニクス・カンパニー（２）ーー

コンピュータは、出来上がった。
後は、配るだけである。
「まずは、アメリカに配ってみよう。
　水子ちゃん。出来ますか？」
裕也は、水子ちゃんに尋ねた。
「頑張って、行ってきます」
水子ちゃんは返事して消えた。
水子ちゃんは大統領の秘書室に現れた。
「ポワン」アメリカ大統領秘書の前の何もない空間に女の子現れた。
白いワンピースを着て、おまけに背中に小さな羽があるのが見える。
「神様の使いで来ました。
　天使です」水子は秘書に挨拶した。
「まあ不思議。
　ご用件は何ですか？」秘書は笑顔であった。
「不思議なことが起きています。
　その対応に神様がコンピュータを設置したいそうです。
　宜しければ、コンピュータを設置したいのですが。
　よろしいでしょうか？」水子ちゃんは、丁寧に尋ねた。
「少しお待ちください。
　大統領に聞いてきます」
と言って秘書は大統領室に消えた。

 

つづく　次回（東のシステム会社（010）ワールド・エレクトロニクス・カンパニー（３））

裕也の冒険のインデックス

裕也の冒険のインデックス

_はじまり
_初めての日曜日
_毎週日曜
_ポテトサラダが好き
_カラオケじゃないぞ
_げぇー誘拐
_満月の夜
_魔物の誤解
_チベット
_魔族の国
_天照らす神との契約
_許しの証
_見能三界
_魔族の王
_東の地球
_魔族の血が宿りし者
_欲望の渦
_西の宇宙
_東のシステム会社

 

0152_東のシステム会社（008）裕也の冒険

0152_東のシステム会社（008）裕也の冒険

ーーワールド・エレクトロニクス・カンパニー（１）ーー

「社員を募集しなくちゃ。
　グッドバンクから社員を出してください。
　電子の精さんからも社員になって、
　水子ちゃんも社員になってください」裕也は、言った。
　呼びかけに応じて、各グループから数名が集まった。
　「社名は、ワールド・エレクトロニクス・カンパニーとします。
　　略してW.COMです。皆さん良いですか？」
「はぃ。よろしくお願いします。」皆は返事した。
「では、最初の仕事を言います。
　世界の政府にコンピュータを配りましょう。
　特殊事象に対応する神様のコミュニケーションツールとします」
裕也は、皆に仕事を伝えた。
裕也が世界の政府にコンピュータを配ろうと思った理由は、
会社で世界の各首脳を呼び出したり、不思議な事象が起こったときの対応を具体的に説明・指示したいからです。

つづく　次回（東のシステム会社（009）ワールド・エレクトロニクス・カンパニー（２））