この一周間で降った雨は平年の2カ月分を裕に越えるそうだ。
去年、大島で起きた土砂災害もすでに一年が過ぎてしまった。
東北の震災復興に関するニュースも、殆ど聞かなくなっているし、
そのくせ、どうでもいいAKBの総選挙なるニュースをNHKがやってみたり・・・・
最近は自民党が躍起になっている「憲法改正」問題ばかり。
日本のマスメディアは、文章能力、資質、倫理観などが欠如している者でも
「ジャーナリスト」と自称して居る時代。
かつての梶山季之、草柳大蔵、竹中労、五島勉、吉原公一郎、大下英治などのような、
骨太の人間は居なくなった。
フリージャーナリストの草分けだった黒田清は
「ジャーナリズムの基本は伝えることではなく弱者の訴えを代弁する事」を信念と
していたのは、遠い過去の時代の話のように感じたりする。
東北の『震災被災者』と『原発事故の被害者』も今や、ゴチャゴチャにされて
悲しいかな、被災者や被害者の現状を伝える報道はどんどん減ってしまっている。
去年、東北の大船渡と陸前高田を自分の目で見てきたが、とにかく復興には時間がかかる。
それに利権やら、自治体や国の思惑などが絡み、被災者は何処かに置き去りにされている感じがする。
『原発被災者』に関しては特に胸が痛む思いでいる。
こんな言い方をすると、誤解を招いて、批判されそうだが、
そもそも『震災被災者』と『原発の被災者』とは同じ被災者では、内容も質も違う。
『震災被災者』は、金と人をかければ元の生活に戻れる希望がある。
だからこそ、特別な方法で金と人を大量に投入して早く「元の生活」に戻してあげるのが
被災地に住み続ける人に対する国のやるべき事だと思う。
対して『原発事故の被害者』は『震災によって起きた事故の被害者』なので、
『被災者』とは全く違う『被害者』なのである。
放射能の影響で、帰りたくても自分の土地に帰れない。
そして、事故の後始末も全く進んでいない。
廃炉には数十年、除染して再び住めるようになるにはかかる・・・・・
と云う事は、少なくとも僕と同じ世代の人たちは生きている間に戻る事は不可能だろう。
それなのに、これです。
<除染しても線量下がらず>
除染目標値 毎時0.23から0.4~0.6マイクロシーベルトに引き上げ(環境省と福島4市)
http://kiikochan.blog136.fc2.com/blog-entry-3762.html
人の命の安全より、目標値を下げてでも目標達成と云うキャリアの方が重要な人たち。
こんな連中を選挙で選んでしまった人間にも責任があるのでけれど、
こう云う連中は、その場所に住んでみろと言いたい。
でも、僕の会社にも似たような輩が沢山居るんだよね。
装置開発目標の仕様値が達成できないと「影響ないから」と言って目標値を下げてしまう連中。
じゃぁ、最初の数値はなんだったの?と言いたくなるのだが、こういう輩も
仕様を満足したという結果が欲しいだけ。
レベルが低いです。
こう云う連中は、この福島をめぐる話は批判できないよなぁ・・・・・
除染作業に携わる人たちの苦悩を考える事があるけれど、その苦しさは想像できない。