岩田亨の短歌工房 -斎藤茂吉・佐藤佐太郎・尾崎左永子・短歌・日本語-

短歌・日本語・斎藤茂吉・佐藤佐太郎・尾崎左永子・社会・歴史について考える

「運河の会」:東京歌会2015年1月

2015年01月13日 23時59分59秒 | 歌会の記録(かまくら歌会・星座・星座α・運河)
「運河の会」東京歌会 2015年1月11日 於)早稲田奉仕園セミナーハウス



1、短歌の素材:


「夫の病室へ涙を拭って向かった彼の日」「冬の雨の激しく降る川の白鷺が場所を移る」

「パステル画に書かきたいほどの村里」「穏やかでない思いが湧いて酒を飲む」

「元旦の雪の情感」「連れ合いが指環を落とす」「遊ぶ子の声を聞いての散歩」

「御嶽山の雪に遭難者を思う」「季節の終わったツワブキの葉の照り」「開発の進む郊外」

「新年の七日の過ぎた感慨」「夕暮れに雀の飛び去ったあとの空しさ」。


2、主な論点:


「余計な言葉はないか」「必要な言葉が欠けていないか」「内容が詰め込み過ぎではないか」

「言葉の整理が必要ではないか」「感覚はよいが工夫の余地はないか」「表現の詰めが甘い」

「助詞『に』『にて』の区別」「理屈に傾いていないか」「全体のバランスはよいか」

「言葉に衒いはないか」「良い作品を作ろうと思うと衒いが生じる」「内容が多すぎる」

「スラット表現せよ」「自動詞、他動詞の使い分け」「現代に違和感のない言葉を使え」

「省略できるものはないか」「絞るべき中心が定まっているか」「素材の良さがあるか」

「作者の意図が伝わるか」「伝わり過ぎてもつまらない」。


3、会の運営:

・会に先立っての新年会で、お互いの抱負を語った。

・数人が発言して、佐瀬本雄代表が全体をまとめる。

・活発に発言されて時間がやや足りなかった。

・会の終了後、懇談会を行い、佐瀬本雄代表の話しを聞いた。

・病気で、会を欠席している会員の近況が報告された。

・佐瀬代表が、尾崎左永子著『佐太郎秀歌私論』(角川学芸出版)
      を持参し、会員に推薦していた。何人かの会員が購入することになりそうだ。



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