「運河の会」東京歌会 2015年1月11日 於)早稲田奉仕園セミナーハウス
1、短歌の素材:
「夫の病室へ涙を拭って向かった彼の日」「冬の雨の激しく降る川の白鷺が場所を移る」
「パステル画に書かきたいほどの村里」「穏やかでない思いが湧いて酒を飲む」
「元旦の雪の情感」「連れ合いが指環を落とす」「遊ぶ子の声を聞いての散歩」
「御嶽山の雪に遭難者を思う」「季節の終わったツワブキの葉の照り」「開発の進む郊外」
「新年の七日の過ぎた感慨」「夕暮れに雀の飛び去ったあとの空しさ」。
2、主な論点:
「余計な言葉はないか」「必要な言葉が欠けていないか」「内容が詰め込み過ぎではないか」
「言葉の整理が必要ではないか」「感覚はよいが工夫の余地はないか」「表現の詰めが甘い」
「助詞『に』『にて』の区別」「理屈に傾いていないか」「全体のバランスはよいか」
「言葉に衒いはないか」「良い作品を作ろうと思うと衒いが生じる」「内容が多すぎる」
「スラット表現せよ」「自動詞、他動詞の使い分け」「現代に違和感のない言葉を使え」
「省略できるものはないか」「絞るべき中心が定まっているか」「素材の良さがあるか」
「作者の意図が伝わるか」「伝わり過ぎてもつまらない」。
3、会の運営:
・会に先立っての新年会で、お互いの抱負を語った。
・数人が発言して、佐瀬本雄代表が全体をまとめる。
・活発に発言されて時間がやや足りなかった。
・会の終了後、懇談会を行い、佐瀬本雄代表の話しを聞いた。
・病気で、会を欠席している会員の近況が報告された。
・佐瀬代表が、尾崎左永子著『佐太郎秀歌私論』(角川学芸出版)
を持参し、会員に推薦していた。何人かの会員が購入することになりそうだ。