岩田亨の短歌工房 -斎藤茂吉・佐藤佐太郎・尾崎左永子・短歌・日本語-

短歌・日本語・斎藤茂吉・佐藤佐太郎・尾崎左永子・社会・歴史について考える

平和を訴える歌・歌人9条の会作品集(3)

2021年12月10日 01時24分29秒 | 私が選んだ近現代の短歌
・戦争は実はそこまで来ていると赤とんぼ空中にとどまりて言う
                           久々湊盈子

・危機感を煽り国を憂うるポーズにて臆面もなく言う「敵基地攻撃」

                           津田道明

・とりわけ自衛隊明記をとなえ平和憲法失せてはならじ
        
                           山本司

 様々な結社(文学集団)に所属する、歌人たちの合同歌集。そのなかから3首抜粋した。3人とも「憲法9条を守る歌人の会」の呼びかけ人。全員がベテランである。結社がそれぞれ異なるというのは、短歌観・表現方法が異なるということ。
「赤とんぼ空中にとどまりて言う」擬人法でありこの表現方法を避ける歌人もいる。

2首目を事実に引かれ過ぎだという歌人もいる。

初句の字足らずを避ける歌人もいる。

 だが表現方法の異なる歌人たちが合同歌集を編纂したことの意味は大きい。



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