苦楽の彼岸 山あるき 森あるき

こんにちは!umebocです。
主に近畿の山々をうめ子と2人で歩いています。

2011年5月22日(日)【金剛山/大阪】 其の一 《完》

2011-06-20 | 金剛・生駒エリア
この日も伊吹山に続いて車。やっぱり車があると楽だな。
ドアツードアっつうのかな?荷物を放り込んでスタート地点まで。


大阪唯一の村、千早赤坂村。
県道27号線を東へ。水越峠へと向かう。

朝早い時間だったけれど、駐車場は満車だったので道路の脇にひっそりと車を置く。






うめ子の左手にトイレ

7時16分、水越峠トイレ前。

さすがに大阪いち人の多い山をうたっているだけはある。
朝練か、数十人の自転車集団が通り過ぎて行く。

トイレの裏の道から登山道へと進む。






すぐに右手に登山口。スギ林の中、階段をのぼる。うわあ~っていう気分。






途中、平たんな道もあるけれど、ほぼ階段をひたすらのぼる。
ダルくてたまらない。マムシグサが笑っている。






フジの花が見えていたり











御所の方かな?


景色もたまに見えたり。でもやっぱり退屈なのぼりが続く。











若葉はハッとするほどに奇麗












今年2度目のヘビ。ヒバカリ(学名:Amphiesma vibakari)



丸太階段、緩やかなのぼり、急なのぼり。上り道には変わりない。
登山口から30分ほどのぼったところにベンチがあった。
少しだけ風のここちよい道を歩く。
その先にケルンのような犬の墓。

そうそう、アオキという木なのだけれど、折れたものが真っ黒になっている。
どうやらアオキの中のアウクビゲニンという成分が関係しているらしい。ちょっと恐い感じ。






8時30分、電柱

電柱にこのあたりで火事があったとき、登山者が協力してくれた!ありがとーみたいな張り紙

道の右側には何かの中継所のような建物があった。
下り道、少し迷いつつ二またを右へと進む。







8時38分 セト


こんなにも下って大丈夫なのかと、おどおど下ってきたけれどセトとかいう鞍部に到着する。
結構風がきつくて、ボクのハンカチは真横にバタバタ。涼しくて良いけれどね。


鞍部からはまたのぼり道。






スズラン?花はまだだな














8時55分「キン63」とプレートのある電柱を通過した。










8時58分 大岩


この大岩まで来ると、あと少しらしいとうめ子に言われる。あと少しだ。









「キン79」「カツラギ96」のプレートがある電柱

電柱のある分岐を右へ。
この辺りまでくると、だいぶガスってきている。
道も少し泥濘はじめ、笹も濡れている。








それにしても若葉は美しい




山頂まであと少し!
という所でふと横を見ると黄色い花が辺りを埋め尽くしている。
すこぶる幻想的な雰囲気で、だだだっと下って写真を撮る。
ちょうど、登山口でも見かけたおじさんが写真を撮り終えたところだった。
「白いのがあるけど、何かな~」と考えながらのぼっていった。

白いの!まさにそれは!と急ぎ探す。






ヤマシャクヤク(学名:Paeonia japonica)

やった!!ヤマシャクヤク!まだ咲ききっていないけれど、初めて見ることができた!
山に生えているシャクヤクに似た花ということでこの名前になっているようだ。
これに出会いたかったのだ。感涙。




フタオビヒメハナカミキリ(学名: Pidonia puziloi )と思われる虫が

ヤマシャクヤクにはカミキリムシマニアには垂涎のフタスジカタビロハナカミキリが寄生するらしいけれど、
ボクが目にしたのはフタオビヒメハナカミキリだったようだ。
(さらに、ニセフタオビヒメハナカミキリなんてのもいて、わけがわからない)
危ない、ハナカミキリの世界は面白そうだ。






ヤマブキソウ








黄色いお花畑の花はこれだったのだ。
クサノオウ(学名:Chelidonium majus var. asiaticum)と混同されたままいまだ明確な区分がない。
山と渓谷社の「増補改訂新版 日本の野草」には学名「Chelidonium japonicum」とある。
日本の植物学の父と呼ばれる牧野富太郎博士の標本には「Hulomecon(ヤマブキソウ属)」と記入されている。
クサノオウとは葉の形も違うし、ヤマブキソウ=Hulomecon japonicumで良いように思うけれど。








うめ子、下る気力無し













ようやく山頂広場が見えてきた














9時16分、山頂。

下にあった車のわりに人が少ない。
そういえばこの時期は、葛城山のツツジが有名なのだ。
駐車場のあった水越峠は、金剛山、葛城山、どちらへものぼることが出来る中間地点なのだ。








なんだか、ちょっと探検家っぽくないかな?


9時17分を指す時計。朝早すぎだな。







9時16分~9時57分、山頂(昼休憩)。

せっかくの初金剛山、もう来ないだろうし、いろいろと写真を撮りたかったのだけれど、
看板の前でおしゃべりしている若者が邪魔だったり、雨降りそうだったり。やれやれ。
せかされるようにベンチで昼休憩。
ゴールデンおむすびに、網で焼いたウインナーを添えて。
ガスにつつまれた広場、今にも雨が降り出しそうだったけれど、食事中はぎりぎりセーフ。













広場奥の階段から上へと進む。
広場の下には神社などあるみたいだったけれど、なぜか行かず。










広場の上の山道。
もう雨が降りつつある。












10時10分、レインウェア着用、道がよくわからず、足取り軽く歩いてきた熟練のおじさん達に聞く。
「ここは夏道と冬道だよ。どっちでも良いよ」
ということらしい。なるほど。


いち路大日岳を目指すのだ。






レインウェア、上だけって、なんだかスカートみたい


10時23分、大日岳。展望無く、雨。さっさと下る。












さっき道を聞いたおじさん達は傘をさし、片手にステッキ。
危なっかしいのだけれど、これが早い早い。あっという間にボクらからは見えなくなってしまった。

ざあざあと雨降る中、だらだらと下る。
登りのグループとすれ違ったけれど、とてもカラフル。
でも、この雨の中、その派手さが痛々しかった。楽しめていたかな?










10時49分、太尾塞跡(分岐)。
もちろん車を置いている水越峠へ。

車で来ると、車の場所までもどらないといけないのが少しだけ面倒。
電車移動よりははるかに楽だから文句はないけれど。
(違う場所に下りて、電車やバスで車の場所まで移動なんて手もある)

電車も、かならず進行方向に向かって座れる特急電車で、目的地まで乗り換え無し!なんていうのだったら、
わりと良いものなんだけれどな。

































かなり本降り。レインウェアのパンツもはいたほうが良くなってきた。
ボクは車で来ているし、面倒なのでパンツをはかずじまい。








11時15分、太尾道太尾(分岐)。
あと20分だ。










危険な道


ロープにつかまっていないと、ズルッと滑るとそのままズルズルズルっと谷底。










どしゃぶり。
スギの木、上から幹をつたって流れ落ちてくる雨水が、根元でブクブク泡をふいていてカニが居るみたい。









本物のカニも居た。カタツムリも久しぶり


11時48分、水越峠の駐車場に戻ってきた。
4時間32分(昼休憩込み)の山歩き。
この後、道の駅を2件ハシゴして帰る。


車、楽だなあ。でも、都会暮らしの車って、少し退廃的な気分。それじゃ、まったね~。