昨日、だしソムリエ3級講座が名古屋で開かれ、
「だしとうまみ」「昆布」「かつお節」について
講義を担当させていただきました。
とっくに気づいていましたが、
改めてだしを伝えることの難しさを実感。
だしには地域性があります。
お味噌汁のだしを例に考えてみましょう。
全国的に、一番多く使われているのは、かつおだし。
それが、西日本にいくと、
「かつお節+昆布」、「かつお節+煮干し」というように
他の素材と合せて使う人が増えます。
そして、中国・四国地方にいくと、
煮干しだしを使う人の割合がかなり増えます。
【写真は、大阪の昆布屋さんの指導のもと、だし取りを体験する皆さん】
そして、こちらは、白口の煮干し。
煮干しの中でも、背中の色が白く仕上がる高級品で、
甘味のある上品なだしがとれます。
私が住んでいる静岡県西部で売られている煮干しは、
青口と呼ばれる背中の色が青いものばかり・・・。
講座で白口を使いたいのに、手に入らず困っていたら、
友人が静岡市のデパ地下で少しだけ売っているのを見つけ、
送ってくれました。
ところが、広島のだしソムリエさんがおっしゃるには
「広島は、瀬戸内の伊吹島が近いので、
白口の煮干ししか売っていないのよ。」
なんと、贅沢な!!
でも、これがだしの現状なのです。
お味噌汁のだしに地域性があるように、
高級煮干しだけが並んでいる地域があるように、
だしの姿は、地域によって、
もっと言えば、各家庭によって異なっているのです。
その平均値をお伝えしようとすると、
おもしろくも何ともない話になってしまいます。
本当に、難しい・・・。 (T_T)
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